メタリカのドラマーであるラーズ・ウルリッヒは、グラミー賞授賞式で行ったレディー・ガガとのコラボレーションが実現した経緯について語っている。
第59回グラミー賞授賞式において、メタリカとレディー・ガガはコラボレーションによるパフォーマンスを行い、メタリカの最新作『ハードワイアード…トゥ・セルフディストラクト』より“Moth Into Flame”を披露している。
レディー・ガガとラーズ・ウルリッヒは俳優のブラッドリー・クーパーの自宅に夕食で招かれたことで出会ったと報じられているが、そのいきさつについてラーズ・ウルリッヒは「AVクラブ」に次のように語っている。
「まあ、当然、自分たちが尊敬したり憧れたりしている人がいっぱい詰まったバケツがあるわけだけどね。でも、メタリカにいて誇りに思えることの一つは、必ずしもたくさんのコラボレーションをやる必要がないってことなんだ。だから、それをやる時はすごく特別なものになるんだよ。いいとこどりしようとできるんだよね。グラミーに出る時っていうのは、やっぱりグラミーを特別なものにしてるものの一部としてコラボレーションの動きがあるわけだからね」
「それで、グラミー側から会場に来て、パフォーマンスをやってくれないかと依頼されて、もうその数日後には『誰か浮かびましたか?』って訊かれる感じだったんだ。俺たちが内々で話していたのはジェイムズ(・ヘットフィールド)が素晴らしい女性シンガーとやったら、すごいものができるんじゃないかってことで、新作の曲を交互に歌う形にしたかったんだよ。そうしたら、例のディナーでたまたま彼女と一緒になってね。本当に自然と起きたことなんだよ。追っかけないほうが、いつだってうまくいくんだよ。実際、そんなことはしないしね。実現する時はいつだってチャンスのほうからやってくるものなんだ。だから、今回の件についてはすごく自然でピュアなものだったんだよね」
準備段階での手応えについては次のように語っている。「これはうまくいくって思ってたな。要するにガガは心底メタルの化身だからね。うまくいかないわけがないってね。彼女の中には完璧にそのDNAがあるんだよ。完全にお手の物だったんだ。唯一の問題は、どのレベルでうまくやれるかってことだけだったね」
「1回、通しリハをやったんだけどね。その時はジェイムズ・ヘットフィールドの声も彼女の声も出ててね。すごくうまくいって、俺たちは『ン?』って感じで突っ立ってたよ。 本当にマジで別次元だったんだ。事前のリハーサルは2回、いや金曜日の夜に3回だったかな。準備は万端だったんだ。『マジかよ。俺たちはここで一体何をしているんだ?』みたいことはなかった。この類のことにしちゃ想像し得る限り、ナチュラルでオーガニックなものだったんからね。最初からホームランだったんだ」
ジェイムズ・ヘットフィールドのマイクがトラブルに見舞われることになったものの、レディー・ガガとの今後のコラボレーションの可能性についてラーズ・ウルリッヒは次のように続けている。
「誰かと72時間一緒に過ごすと、繋がりや親密さが生まれるわけでね。それは終わって欲しくないものだったりもするわけでね。こうなると、いつだってもう一度繋がれるようになるもんなんだよ。まあ、当然、今日の時点でアルバムのために曲を書こうと一緒にスタジオに入ってるわけじゃない。でも、あの週末を一緒に過ごしたことで、その関係が途切れることはないし、すごく価値あるものだったわけでね。ツアーじゃないどこかの時点で再びコラボレーションをすることを検討するのは自然なことだよね」
「サウンドチェックを終えた時に彼女は俺にこう言ったんだ。『また今度何かを一緒にやりましょう。終わらせるにはあまりに相性が良すぎるんだもの』ってね。それで俺も『君に賛成だよ。最高すぎるからね』って答えたよ。まあ確かに、俺たちはこのことについてまだ座って話したわけではないけどさ。だけど、もしもこういう風に何かを再びやる機会があるとすれば、それはどう考えてもピュアなものになるからね。まあ、様子を見てみるよ」
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