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グラミー賞を主催するザ・レコーディング・アカデミーのニール・ポートナウ会長は「ピッチフォーク」のインタヴューに応じ、今年のグラミー賞の論点について語り、グラミー賞の人種問題について否定し、先日のフランク・オーシャンによるグラミー賞への批判に対しての考えを述べている。

本年度のグラミー賞は、ビヨンセが最優秀アルバム賞の獲得を逃したことについて批判が上がっており、同時にビヨンセが受賞すべきだったと主張したアデルに対する称賛の声も上がっている。

グラミー賞には人種による偏向があるという一部からの批判に対して、ニール・ポートナウは次のように語っている。「私は人種問題があるとはまったく思っていません……芸術や音楽といったものがまさにそうですが、本質的に主観的な物事から客観性を生み出すというのは常に困難なことです。私たちはできる限り最善を尽くしています」

彼は次のように続けている。「私見ですが、私たちはジェンダーや人種や民族を基に音楽を聴いたりしません。ある楽曲に投票する際、少なくとも私自身の方法では、ほとんど目隠しなような状態で、音楽を聴きます」

「多数決による民主的な投票、私たちはこの方法を100%支持しています。なので、あるアーティストがグラミー賞を受賞したにしろ、しなかったにしろ、それは投票に基づくものです。この方法は非常に厳正なものなのです」

ニール・ポートナウは多様性についての問題への対処に追われたアカデミー賞との比較について訊かれて、「そうですね。彼らには問題があったかもしれません」と答えている。「同じような類の問題は私たちにはありません。でも、民族、ジェンダー、ジャンル、年齢など、会員の多様性を広げることには常に取り組んでいます。妥当性を維持し続けるためにも、常に更新を続け、境界を超えていかなければならないのです」

「もしも多様性を許さず、不寛容で、音楽をちゃんと聴かない会員だったとしたら、チャンス・ザ・ラッパーを最優秀新人賞に選ばないでしょう。その音楽がいかに素晴らしいか、それ以外のことは考えていないのです」と彼は続けている。

フランク・オーシャンによるグラミー賞への厳しい批判については次のように語っている。「彼は自身の音楽を選考対象としない意図的な決断をしました。それは個々人の選択だと思います。誰もがなにがしかの団体や選考に参加したいわけではないでしょう。その意志は尊重します」

「フランク・オーシャンについて言えるのは、彼はキャリアの初期に最初のアルバムをリリースし、そのアルバムがグラミーの対象となったことを私たちは喜んだし、彼がグラミー賞の受賞者となったことも喜び、彼を我々のステージに招くことができたのも喜ばしいことだったということです。それは彼のキャリアにおいて最初期の露出機会ともなりました。それを私たちは誇りに思っていますが、彼はそのうちに違ったように考えるようになったのかもしれません。アーティストは意見を変えることもあります。彼の選択をそねむことはありませんし、今後どうなるかを見ていきたいと思います」

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