カナダの警察署は、飲酒運転を罰する際に逮捕者にはニッケルバックの音源を聴かせると注意を促していたことに関して謝罪している。
ケンジントン警察署は酒気帯び運転で捕まった人を連行する際、護送中にカナダ出身のロック・バンド、ニッケルバックの2001年発売の3枚目のアルバム『シルヴァー・サイド・アップ』を聴かせると発表していた。
プリンス・エドワード・アイランド州在住の146,283人を受け持つこの警察署はフェイスブックでその試みを発表している。
今回、ロブ・ハートレン巡査はケンジントン警察署のフェイスブックを通じて、この決定がいかに配慮の足りないものであったか、ニッケルバックに対する謝罪の気持ちがどれほどのものであるか、飲酒運転についてのメッセージが伝わることをどれだけ祈っているかについての投稿をおこなっている。
投稿文は以下の通り。「さて、ジョークを用いてメッセージを投げかけるつもりが、そのメッセージ自体がジョークそのものになってしまったら、どうすればいいでしょうか? 私たちのちょっとした投稿が世界的なニュース記事になってしまったのを私たちは見守ってきました。そしてこの騒ぎの中で、ニッケルバックに対するネガティヴな隠喩をしたせいで、『飲んだら運転するな』というメッセージが霞んでしまったのです」
「当初、あのような投稿をしても平気だと私が思っていたことは認めます。あれほど大きな成功をおさめたバンドであれば、少し揶揄されてもそれが正当な理由によるものであれば、彼らの寛大な心で理解を示してくれるであろうと私は確信していたのです。しかし、その投稿が成功すればするほど、『飲んだら運転するな』というメッセージが語られなくなり、私たちはニッケルバックを愛しているのか、それとも嫌いたいのかという事実が話題の中心になってしまいました」
「その中で『存在』としてのニッケルバックのことよりも、世界的なニュースに巻き込まれてしまったアルバータ州出身の4人の男性のことを考えるようになったのです。そして、そのように考えれば考えるほど、このユーモアがあまり面白いものではないと思うようになりました。それに、私は『飲んだら運転するな』のメッセージを軽視していると批判されたのです。これには驚きました」
ロブ・ハートレンは次のように続けている。「チャド、ライアン、マイク、ダニエルに対してお詫び申し上げます。ただ、ニッケルバックのメンバーとしてではなく、同じカナダ人として彼らに謝罪することが何より重要だと思います。だって、私はあなたたちのことを同じ1人の人間と考えようともしていなかったわけですから。申し訳ありませんでした。世界中のメディアがあなたたちを標的にしているのを見てきましたが、あなたたちには自己弁護する方法すらなかったのです」
フェイスブックの投稿はこちらから。
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