ED MILES/NME

Photo: ED MILES/NME

グリーン・デイのフロントマンであるビリー・ジョー・アームストロングは、先日の米大統領選でのドナルド・トランプ勝利というショッキングな出来事について、「家族の誰かが亡くなったような」気分だと述べ、「奴を執務室から引きずり出す抜本的な何か」が必要だと語っている。

『レヴォリューション・レディオ』と『アメリカン・イディオット』をリリースしているシンガーは、先日ドナルド・トランプについてヒトラーを引き合いに出して語ったほか、自身の親族の中にもトランプ支持者がいることを明かしている。大統領選の結果を受け、ビリー・ジョー・アームストロングは『NME』に対して共和党のドナルド・トランプが勝利したことを国民が理解するのは難しいだろうと語り、国民が「どうかしたかのように恐れている」理由について明かしている。

「そうだな。今はすべてが新しい気分だね。それもかなり生々しいやつだね。でも、誰もこの状況に対する準備ができていなかったと思う。こんなにもショックや暴動を見ることになったわけで、それが物語ってるよね」とビリー・ジョー・アームストロングは『NME』に語っている。「誰もトランプが勝つなんて思っていなかったんだ。だから。みんなどうかしたかのように恐れているんだよ。自分たちの声が届かなかったから、自暴自棄になってると思うんだ。もう既にデモも起こってるしね。例えばニューヨークには10万人もの人々が集まったりしてさ。これからも増えていくだろうし。これが続いてくれることを願うよ」

ビリー・ジョー・アームストロングは次のように続けている。「たくさんの人たちが嘆き悲しんでいるよ。まるで家族の誰かが亡くなったかのようにね。今起きているのはそういう事態なんだ。恐れている時に笑えっていうのは本当に難しいことだ。コメディアンはそう言ってるけどね。ほとんどの人が恐れてるんだ。煙が晴れたら、クリエイティヴな人たちが声を上げるはずさ」

『NME』のインタヴューを終えた後、バンドはロンドンのワーナー・ミュージックで生中継のQ&Aセッションを行っている。

大統領選についてビリー・ジョー・アームストロングは次のように説明している。「俺たちの誰もがこの結果を想定してなかったんだ。トランプの政治キャンペーンだけでもいい、今アメリカで起こっていることを見てみてくれ。反ユダヤ主義に落ちていくことが見て取れるはずさ。同時に白人至上主義者のグループはスプレー書きで主張してるし、メキシコ人の子どもたちの周りで、子どもたちが『壁を作れ』って言うんだぜ。これが今アメリカのスタンダードになろうとしてるんだ。誰も予期できなかったことだよ」

彼はこう続けている。「俺はドナルド・トランプが本当に嫌いだ。あいつは俺の大統領じゃない。あいつはこの国の大半を代表していないし、投票した人たちのことさえ代表していない。変えて欲しいって願う労働階級の人々が、どういうわけか、人種差別主義者の話術に感覚を鈍らされたんだ。彼らのほとんどは人種差別主義者じゃないと思うよ。だけど、実際は俺たちが奴をホワイトハウスの執務室に入れちまったんだ。いつか奴が執務室にこれ以上いられなくなるような抜本的な何かが起きてくれることを願うよ」

また、先日バンドは『NME』に対してアルバム『アメリカン・イディオット』を基にした映画の制作が、HBOによって進行していることを認めている。

バンドは2017年にツアーのためイギリスに戻り、2月5日にリーズ・ファースト・ダイレクト・アリーナで、2月6日にマンチェスター・アリーナで、2月8日にロンドンO2アリーナで公演を行う予定となっている。また、7月1日にロンドンのハイド・パークでブリティッシュ・サマー・タイム・フェスティバルのヘッドライナーを務める予定となっている。

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