フー・ファイターズは、2015年のヨーロッパ・ツアーでキャンセルとなった公演に関して、保険会社のロイズとロバートソン・テイラーを提訴していたが、裁判所によってこれらの訴えが棄却されている。
デイヴ・グロールは2015年6月にスウェーデンのヨーテボリの公演で足を骨折しており、これを受けてUKツアーとグラストンベリー・フェスティバルへの出演をキャンセルしている。昨年11月にはパリ同時多発テロを受けて、ヨーロッパでの追加の4公演がキャンセルとなっている。
米『ビルボード』誌によれば、フー・ファイターズは保険会社のロイズが「支払うべきと認識している金額を支払う」ことを行っていないと訴状のなかで主張していたが、棄却が確定し、もう同じ内容での申し立てはできなくなっている。
フー・ファイターズの申し立ては大きく分けて2つに分かれており、まずひとつは「キャンセルされた公演のうち4公演は規定に沿った支払いが行われたものの、他の3公演に関しては(保険会社側が)支払い額を抑える方法を模索し始め」、「足を骨折しているにもかかわらずデイヴ・グロールが残りのツアーを行うことを主張したために、ツアー自体をキャンセルすることによって保険会社が支払うことになるはずだった何百億円もの保険金を支払わせずに済んだ」件について申し立てている。
もう一つは昨年11月のパリ同時多発テロを受けてキャンセルされた4公演に焦点を当てており、「これらの公演のキャンセルはテロによるキャンセルに関する規定によって保証されていたはずだが、保険会社側は無関係とも思える情報開示の請求を続けており、それによって支払いを誤魔化そうとしている」と申し立てている。
フー・ファイターズは保険会社のロイズとロバートソン・テイラー2社に、こうした対応に対する損害賠償ならびに弁護士費用を支払うよう要求していた。
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