ブリストルのベテランDJであるDJデレクこと、デレク・サーペル-モリスが行方不明になっている件について、警察はいくつかの目撃情報が寄せられていることを認めている。
「イギリスの最年長DJ」として知られる73歳のDJデレクは、7月10日にブリストルの中心部で目撃されたのが最後と考えられていたが、アヴォン警察とサマセット警察は、7月16日ないしは7月17日にイェイトのバス乗場(ブリストルからおよそ北東に18キロメートルの場所)で目撃されていると発表した。
「新たな情報が寄せられた結果、捜索の努力をイェイト地区に再度向けているところです」と地元警察署の広報担当者は語っている。
他にもクリブス・コーズウェイ(ブリストルから北に19.5キロメートル)、ソーンベリー(同じくブリストルから19.5キロメートル)での目撃談が寄せられているという。
クリス・ジェイ警部は次のように語っている。「7月23日にデレクが行方不明になったと報じられてから、徹底的で広範囲の捜索調査を指揮してきました。これには監視カメラの詳細なチェックも含まれています。家から家へと訪問して、もちろん、実際の現場での捜査も行っています。私たちの一般への呼びかけもあって多くの目撃情報も寄せられました。現在は、そのすべてを処理しているところです」
「イェイトでの信頼できる目撃談が寄せられたことで、捜索の努力はイェイト地区に再度向けることになり、7月16日ないしは17日にイェイトのバス乗場の近辺にいた人に名乗り出てもらうようにするつもりです。また、イェイトやクリブス・コーズウェイ、ソーンベリーで普段から公共の交通機関を使っている人に、何か情報があれば名乗り出てもらうようにするつもりです。些細だとか、取るに足らないとかは気にせずに、あらゆる情報が捜査に決定的なものになるかもしれないのです」
DJデレクの姪、ジェニファー・エイミーは、彼の失踪について「まったく彼らしくない」とBBCニュースに語っている。「何度もメッセージを残しましたが、まったく連絡がありません。どこかへ行く時は必ず私に言ってくれるのに。彼の親しい友人にも連絡がないそうです。みんなとても心配しています」
ディジー・ラスカルやポーティスヘッドのジェフ・バーロウも、この引退したDJの行方を心配する一人となっている。
DJデレクは昨年の大みそかに行われた1度きりのライヴを除き、2013年にDJを引退している。彼はロックステディ、レゲエ、スカ、ダンスホール、ソウルなどの分野で知られ、グラストンベリーやビッグ・チルといった大型フェスでもパフォーマンスを披露してきた。
DJデレクは、製菓会社「キャドバリー」の経理部に勤務したのち、30代半ばにDJとしてのキャリアをスタートさせている。2006年のBBCのインタヴューで、彼は何年も続いた「地獄のような家庭生活」の後、キャドバリーを退職し、ブリストルのパブでDJを始めたと語っている。
以来40年以上にわたり、彼はブリストルのクラブシーンの常連としての地位を築いていき、2012年には、ブリストルの音楽シーンに「多大な」貢献を果たしたとして市長に表彰されている。
当時、DJデレクは「BBC Radio 4」に対して、彼のライヴセットを締めくくる曲は、大抵ボブ・マーリーの名曲 “One Love”であると語っている。「この曲はレゲエ・セットの時は締めくくりに最高の1枚なんだよ。『一緒に集まろう、そして大丈夫だって感じよう』ってね。だからみんな、次回も集まろう、そして大丈夫だって感じようっていうね」と彼は語っている。
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