ジェフ・ベックが1976年に発表したソロとしてのサード・アルバム『ワイアード』が「SACDマルチ・ハイブリッド・エディション」として世界で初めて日本で11月2日に発売されることが決定している。
今年7月にも『ベック・ボガート&アピス』と『ジェフ・ベック・グループ』が「SACDマルチ・ハイブリッド・エディション」でリリースされているが、こちらはオリジナル発売時に限定発売されていた超希少4chミックスLP盤(=クアドラフォニック)をSA-CDで5.1ch化したもので、オリジナル・アナログ・マスターからDSDマスターへと落とし込んだ高音質の5.1chミックスで、サラウンドを体験できるという。
しかし、『ワイアード』に関しては40年前に制作された本作の4チャンネル・マスター・テープが長年使用されなかったことから、再生可能なコンディションになく、4チャンネル・マスター・テープを使った再発はこれまで行われてこなかった。保存期間が長い磁気テープは経年劣化により再生ヘッドとの摩擦でテープを破損させる恐れがあるため、必ず再生前に専用オーブンで乾燥させてテープ・コンディションを整えるそうだが、その作業がこれまで成功しなかったという。今回、『ワイアード』発売40周年、かつジェフ・ベック・デビュー50周年という大きな節目を迎え、米ソニー・ミュージックが再挑戦したところ、テープを損傷させることなく再生させることに成功したとしている。
また、本作はSA-CDだけでなく通常のCDも再生できる2層構造のハイブリッド盤になっており、CD層も『ワイアード』では初めてSA-CDのステレオ・マスターからトランスレートした最新リマスター盤となっている。パッケージの方もソニー・ミュージックジャパンのジェフ・ベック名盤再発でおなじみの「7インチ紙ジャケット」仕様で、クアドラフォニックLPを再現したアートワーク、オリジナル日本盤LP初版帯や当時の特典(アイロン・ステッカー、ポスター)が復刻封入されている。
リリースの詳細は以下の通り。
ジェフ・ベック
『ワイアード ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー』(オリジナル発売:1976年)
EICP 10004 ¥5,000+税 *SA-CDとCDの2層構造ディスク
11月2日発売(完全生産限定盤)
7インチ紙ジャケット(アナログ・シングル・サイズ)
オリジナル・クアドラフォニックLPのアートワーク初復刻(クアドラフォニック・ロゴ入りジャケット/ゴールド・レーベル仕様)
日本盤オリジナルLPの初版帯(ホワイト)+再発帯(ブルー)の2種類を復刻した両面印刷帯
日本盤オリジナルLP初回盤に封入されていた“アイロン・ステッカー”、店頭特典ポスター復刻
オリジナル・クアドラフォニックLPのレーベル面を模した本作独自デザインのインナー・バッグ
“クアドラフォニック・ミックス”の解説、76年オリジナル・ライナーノーツ復刻
2016年リマスター盤
1. レッド・ブーツ(Led Boots)
2. カム・ダンシング(Come Dancing)
3. グッドバイ・ポーク・パイ・ハット(Goodbye Pork Pie Hat)
4. ヘッド・フォー・バックステージ・パス(Head For Backstage Pass)
5. 蒼き風(Blue Wind)
6. ソフィー(Sophie)
7. プレイ・ウィズ・ミー(Play With Me)
8. ラヴ・イス・グリーン(Love Is Green)
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