フランク・オーシャンとデフ・ジャム・レコーディングスの契約を成立させた、作詞家兼プロデューサーのトリッキー・スチュワートは、同レーベルでフランク・オーシャンを不当な扱いを受けていると非難している。
フランク・オーシャンは、2009年にトリッキー・スチュワートのプロダクションであるレッド・ゾーン・エンターテインメントを通じて、デフ・ジャムと契約を交わして以来、レーベルと緊張関係にあるという。
今週の初め、フランク・オーシャンのヴィジュアル・アルバム『エンドレス』はデフ・ジャムとの契約上の義務を果たしていると認められ、ニュー・アルバムの『ブロンド』がインディペンデント・レーベルからのリリースが可能となっている。
『フェーダー』誌のインタヴューに応じ、トリッキー・スチュワートは、レーベルがフランク・オーシャンとの関係を自ら破壊したと難じている。
「フランクは、レーベルにとって偉大なアーティストでありたいという最高の意志を持ってやってきたんだ。広い心を持ってね。だが、彼をデフ・ジャムに連れてきたのはちょっと失敗だったみたいだね」とトリッキー・スチュワートは語っている。「今になって振り返ると、自分の大きな誤りに気付かされるよ。レーベルは歌というものに重きを置いていなかった。レーベルは彼が与えられるべきリスペクトを払わなかった。俺はデフ・ジャムを、俺が望んだようなやり方で彼に対応させることができなかったんだ」
トリッキー・スチュワートは、フランク・オーシャンがレーベルの関心の低さに気付いていて、「会社はサポートしてくれない」と打ち明けてきたと続けている。
また、フランク・オーシャンが『ブロンド』をインディペンデント・レーベルでリリースする決断をしたのは、デフ・ジャムのひどい扱いによる結果だと自らの意見を述べている。
「結局、俺は、デフ・ジャムが自分たちでもコントロールできないモンスターを作ってしまったんだと思ったよ。彼は自分が扱われたように会社を扱ったのさ。同じ顛末になったアーティストもあまりに多いしね。フランクは幸運にも、ネガティヴな時間とネガティヴな期間を、彼と彼の家族のためになるように転換できた。衛兵の交代式のように自らを変えるべき時が来たんだ。レーベルの人間は、この話を教訓にして目覚め、自分たちのレーベルに偉大な才能がいるのだと気付くべきだね」
フランク・オーシャンは以前、デフ・ジャムに対して疑念をあらわにし、イライラした気持ちをツイッターで呟いたりしていた。
2011年、彼はこう綴っている。「俺が“これ”をやったんだ。アイランド・デフ・ジャムじゃない。だから、俺の作品にはレーベルのロゴがないのさ。どアホな弁護士を信用して、落ちぶれたレコード会社と契約したのは間違いだったな。デフ・ジャムでもどこでも、夢と才能を持った若者とサインしておきながら、最後までしっかりとフォローする意志のない会社はクソだ。さて日常に戻るか。オートミールとトーストが欲しい。ブランチが俺のスタイルだ」
先週、ユニバーサル・ミュージック・グループは、フランク・オーシャンが『エンドレス』を抜け道として使ったことを受けて、ストリーミング・サービスに独占権を与えるのを止めると報じられている。デフ・ジャムは同グループの傘下にある。
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