スティーヴィー・ワンダーは、7月10日にロンドンのハイド・パークで行われたブリティッシュ・サマー・タイムのライヴで「ブラック・ライブズ・マター」運動の支持を表明している。
先週、アメリカでアルトン・スターリングとフィランド・カスティールという2人の黒人男性が警官によって殺害されたことを受けて、アメリカや世界各国では抗議活動が行われることとなっている。7月7日にアメリカのテキサス州ダラスで行われた抗議デモでは、警官5人が銃で撃たれ、亡くなっている。
スティーヴィー・ワンダーはライヴのオープニングで、観客に次のように語っている。「コンサートを始める前に、ここにいるみんなにいくつか簡単なことを伝えたいんだ。まず、苦難の時だからこそ、僕は君たち全員を愛していると言いたい」
そして、次のように続けている。「僕はみんなを愛しているんだよ。だって、僕は盲目であることで恵まれてきたからね。これは贈り物だったんだ。だからこそ、すべてを持っている人たちに、あなたは恵まれているんだということ、それをすべて役立てなければならないことを示すことができたんだ。僕の毎日は神を喜ばせるためにあり、神から与えられた歌の才能を使って、みんなが前へ進めるよう後押しするためにあるんだ」
「僕は『キー・オブ・ライフ』がほぼ40年後となる今も大きな意味を持つことがある意味では嬉しいけれど、別の意味では残念にも思うんだ。僕らが語ってきた歌や歌詞の中の状況がまだ世の中に存在し、それが僕の心を傷つけているからね」
スティーヴィー・ワンダーはさらにこう続けている。「僕が希望を抱いているのは、僕らは変化をもたらすことができるということなんだ。もし、みんなも状況を変えられると感じているのであれば、憎しみよりも愛を選ぶことを勧めたい。とても単純なことだよ。憎しみよりも愛を、過ちよりも正しさを、卑劣さより親切さを選んでほしい。そして、絶望より希望を選んでほしいんだ。加えて言いたいのは、もちろん、どんな命も大切だけれど、僕がブラック・ライブズ・マターを提唱するのは、僕らがこの世界の人間の起源だからなんだ」
「それはつまり、ここにいる誰もが多少黒人の血を引いているということなんだ! みんな自分の中にそうした魂を持っているんだから、自分たちの文化を否定するのはやめないか。そして、自分たち自身と自分の家族みんなを愛そうじゃないか。それが僕の言いたいことなんだ」
ビヨンセ、ドレイク、ストームジーといったアーティストも先日「ブラック・ライブズ・マター」運動の支持を表明している。
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