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ユーロ2016で決勝戦へと駒を進めたフランス代表の選手、アントワーヌ・グリーズマンの姉が昨年11月に起きたパリ同時多発テロの際にバタクランから逃げ帰ったことを思い返している。

フランス代表のフォワード、アントワーヌ・グリーズマンの姉であるモード・グリーズマンは昨年11月13日、恋人と一緒にイーグルス・オブ・デス・メタルのコンサートを訪れていたとのことで、同会場では89人がテロリストの襲撃によって亡くなっている。

モード・グリーズマンはフランス代表がユーロ2016の決勝戦に駒を進めた週になって初めて事件について語っている。ポルトガルとの決勝戦が行われるスタッド・ド・フランスは、バタクランが襲撃された夜、アントワーヌ・グリーズマンがフランス代表としてドイツ代表と闘っていた場所でもある。

バタクランで襲撃事件が起きる前にスタッド・ド・フランスの外では自爆テロ犯2名が死亡している。

パブリシストであるモード・グリーズマンは彼女の体験について語り、恋人のサイモン・ドゥグルと彼女は、イーグルス・オブ・デス・メタルのライヴが始まって40分後となる頃、最初に銃声を聞いた時は誰かがいたずらをしていると思ったという。

モード・グリーズマンは『ニューヨーク・タイムズ』に次のように語っている。「コンサートの一部かと思ったの。でも、それから叫び声が聞こえたのよ」

二人はステージ向かって右側に押されて、フロアに降りることになったという。二人の間に女性が降りてきて、二人で彼女の手を握りしめて、じっとしていたと語っている。「もし動いたら、撃たれてたわ」

警察がバタクランに入れるようになったのは午前2時前で、その時にモード・グリーズマンはドクター・マーチンでドアを蹴って、会場から走って逃げることができたという。「わたしは携帯でサイモンのお母さんに電話して『わたしは出られた! 出られたのよ!』って叫んだわ」

1月よりモード・グリーズマンは、弟のPRチームに加わっている。アントワーヌ・グリーズマンはユーロ2016で6点を獲り、得点王となっていて、アトレティコ・マドリードでもチャンピオンズ・リーグの決勝戦に出場している。モード・グリーズマンは弟ともパリ同時多発テロについて一度話しており、それを受けて前に進むほうがいいと決心したという。

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