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メタリカのラーズ・ウルリッヒは、約30年前にバンド仲間が彼を解雇しようと計画していたことに関し、「そんなこと、考えもしなかった」と気づいていなかったことを明らかにしている。

長年、囁かれているラーズ・ウルリッヒ解雇の噂は、2009年にメタリカの元ギタリストで現メガデスのフロントマンであるデイヴ・ムステインが米『ローリング・ストーン』誌に対し、解雇計画が存在したことを明かしたことに端を発している。その後、アンスラックスのギタリスト、スコット・イアンが、2014年に発売した自叙伝『アイム・ザ・マン:ザ・ストーリー・オブ・ザット・ガイ・フロム・アンスラックス』の記者会見でこの話題について触れたことで噂が再浮上している。さらに昨年11月、メタリカのギタリスト、カーク・ハメットがニューヨーク州オールバニのラジオ局によるインタヴューで、バンドが1986年のある時点でラーズ・ウルリッヒの解雇を検討していたことを認めている。

ラーズ・ウルリッヒは現在、1981年にフロントマンのジェイムズ・ヘットフィールドと共に結成したバンドが裏で自分の解雇を企てていたことに無自覚だったと認めている。彼は英『メタル・フォーシズ』誌のインタヴューで次のように語っている。「まったく気づかなかったんだよね。でも、長年やっていれば、バンドのメンバーと衝突したり、ちょっと気まずくなったり、いろいろあったのは事実だからね」

「35年間も続いてきたメタリカのような集合体は、時代時代で、すごくダイナミックで厄介な状況のなかで次に何をするのかっていうことが違った解決方法の可能性の選択肢を導き出してきたんだよ」とラーズは続けている。「カークが浮いていたこともあるし、ヘットフィールドが浮いていたことも何度かある。つまり、俺が浮いていたこともあるわけで、そういう動きがあっても不思議じゃないよ。スコット・イアンが俺の知らない何かを知っていることは確かだが、別に構わない。俺のレーダーが反応しなかったってだけさ」

加えて、こうした最近のコメントについてカーク・ハメットとは話していないとラーズ・ウルリッヒは語る。「カークのインタヴューは読まないことにしてる。インタヴューというもの自体読まないんだ。20年も前のことについて、英『ケラング!』誌のインタヴューでデイヴ・ムステインが何て言ったかとか、ブルース・ディッキンソンの意見はどうだとか、そういったことは、もはやワン・センテンスだってフォローする気はないね。ウェブ・ページを開いたり、ニュースのヘッドラインをチェックしたりすれば、必ずカーク・ハメットがああ言った、他の誰かがこう言ったってことが目に入ってくる。2016年に、こういった話題を自分のレーダーから遮断して生きるのは確かに難しい。だけど、俺は読まないし、追う気もないよ」

1986年のヨーロッパ・ツアーの終わりに解雇が通告される予定だったが、ツアーバスの衝突事故でベーシストのクリフ・バートンが亡くなったために計画は後回しとなっている。

ラーズ・ウルリッヒは先日、新作が「今夏」完成する予定であるものの、2016年にはリリースされないかもしれないと語っている。

メタリカはアルバムが最終的にいつリリースされるかについて、最新のインタヴューで複数の可能性を示唆している。

「もしこのアルバムが今年発表されなかったとしても、それは完成してないからじゃないだろうね」とラーズ・ウルリッヒは英『メタル・フォーシズ』誌に語っている。「それは来年まで発売を延期するほうが賢明な何かしら大きな理由がある場合だね。でも、アルバムは今夏完成すると思うよ」

6月はバンドのファンにとっては勝負どころとなりそうで、ここでレコーディングを行ってきたアルバムについての戦略を決めるためにバンドは顔を会わせるという。「音楽的な制作過程はもうほぼ完成したって感じかな。このアルバムをどうやって発表しようか考え始めたところさ。6月は主にミーティングをしてアルバムの詳細を決める時間にする予定さ。アルバムタイトルやアルバムに何を入れるかについてね」

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