ピンク・フロイドが『ザ・ウォール』のレコーディングに使用したスタジオが集合住宅に改築されるという。
イズリントン区にあるブリタニア・ロウは、ピンク・フロイドが1977年発表の『アニマルズ』全編や1979年発表の『ザ・ウォール』、1994年発表の『対/TSUI』の一部のレコーディングに使用されている。
ピンク・フロイドの4人のメンバーによって所有されてきたが、ロジャー・ウォーターズの脱退時にドラマーのニック・メイソンがスタジオの全所有権を引き継いでいる。
最終的にニック・メイソンはスタジオの機材を数マイル離れたフルハムに移し、1990年代前半に商用ビル管理会社のコンソーティアに売却している。
コンソーティアは引き続きブリタニア・ロウをスタジオとして貸し出しており、ジミー・ペイジ&ロバート・プラントの1998年発表作品『ウォーキング・イントゥ・クラークスデイル』はここでレコーディングされ、“My Bucket’s Got A Hole In It”のビデオではスタジオの様子を見ることができる。
他にもこれまでマニック・ストリート・プリーチャーズ、ピート・ドハーティ、カイリー・ミノーグ、シュガーベイブス、ザ・ストリーツ、ビョーク、リチャード・アシュクロフト、スーパー・グラス、ザ・シャーラタンズらがこのスタジオを使用している。
ヴィクトリア朝のウェアハウスの外観を持つこの建物だが、イズリントン議会は管理会社に対してブリタニア・ロウを高級なレンタル・スペースへと変更することを許可している。また、2フロアの集合住宅も含まれたものになるという。しかし、議会は建物全体が居住空間になるのには反対している。議員のマーティン・クルートは『イズリントン・トリビューン』紙に次のように語っている。「小規模の商業空間がかなり大きく失われることになります。開発会社は居住空間に移行させることで、より大きな利益を上げようとしているのです」
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