Jenn Five/NME

Photo: Jenn Five/NME

ノエル・ギャラガーは7月19日に、ラティテュード・フェスティバルの最終日のヘッドライナーとして出演し、ソロ・アルバムのヒット曲やオアシス時代の名曲などを演奏したほか、フェスティバルについては「『ガーディアン』紙読者の集会」と評している。

ステージは、2011年のデビューアルバム『ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ』収録の“Everybody’s On The Run”で幕を開け、その後、今年2月に発売された『チェイシング・イエスタデイ』から“Lock All the Doors”、 “In the Heat of the Moment”を演奏した。そして、4曲目にオアシスの“Fade Away”をカントリー・ヴァージョンで演奏する前、ノエル・ギャラガーは「バックステージ・パスは今日の『ガーディアン』紙だって誰かが言ってたぜ」と言い、その後も『ガーディアン』紙に対しての皮肉をこの日のステージの間、続けたという。

オアシスの楽曲からの“Champagne Supernova”についても「すごく高級なロゼで酔っぱらっている『ガーディアン』紙の記者の奴ら、つまりは『シャンパン・ソーシャリスト』」に捧げるとしたほか、上品なアクセントで“Talk Tonight”と曲紹介をし、それから「『ガーディアン』紙の読者は『別に話す必要なんてねえよ』と言うかもしれないがな」と当てつけを口にしたという。

ノエル・ギャラガーは終始饒舌な様子で、“Riverman”の演奏前にはサックス奏者の楽器について「おいみんな、このサックスのサイズを見てくれよ。こんなデカいサックス持ってる奴、誰か他にいるか?」と尋ね、観客の一人がそれに答えた時も「でも、あんたには持てないんだ、女の子だからな」と男性器の隠喩で受け答えたという。

その後、1994年オアシス時代のシングル曲“Whatever”の演奏前にも、前列の観客とやりとりを行い、観客を何か動物に見立てながらこう語っている。「殺せばいいんだ! テレビでは中流階級の奴らの目の前で動物を殺してる。お前らがやらないなら、俺がその顔を蹴飛ばしてやるよ。お前らみんな農民なんだから、生きるためには動物を殺さなきゃなんないんだよ。当然だろ、だから俺は肉が大好きなんだ」

そして“The Mexican”の演奏前には「このフェスティバルはリヴァプール出身者を締め出してるって本当なのか? メキシコ人はここにいるのか?」と問いかけ、前列の観客に向かって「嘘だろ、お前赤毛じゃねえか。赤毛のメキシコ人なんてユニコーンよりも希少だぜ」と続けている。

また、“Live Forever”をリクエストした観客に対して、ノエル・ギャラガーはこう答えている。「デュエットか? 俺とお前でか? タチの悪いアシッドでもキメてんのかよ? 俺はこいつをネタにしてるんだよ。だから、お前はTシャツを買うんだ。お前ら物販コーナーに行ったら俺の名前の入ってるものはすべて買うんだぞ。それで俺とお前らは『Live Forever』ってな。俺は本気で言ってるんだぜ。クソみたいなガールズTシャツもすべて買うんだ」

ノエル・ギャラガーはそれから“The Masterplan”を演奏したが、その際には「B面からのもう一つの名曲だよ。今後こんな曲はないだろうね」と紹介している。

ノエル・ギャラガーはその他にも何曲かを誰かに捧げている。“If I Had A Gun”について「このフェスティバルで一番クールな人物に捧げる。ニッキー・ワイアーじゃねえよ。これはデイヴ、あんたに捧げるぜ」としたほか、オアシスのB面曲“Half The World Away”を「英国王室に捧げる。といっても、親ナチのウインザー家のことじゃないんだ。TVシリーズの北部の家族ロイル一家のことだ。(ドイツ語で)ありがとう」としている。

“The Death Of You And Me”や“AKA… What A Life!”、“Dream On”といったソロ・シングル曲を中心に、よりロックなアレンジを利かせた“Digsy’s Dinner”などオアシス時代の楽曲も少し取り入れた90分間のステージだったが、最後は観客が最初の2コーラスすべてを歌った “Don’t Look Back In Anger”の大合唱で幕を閉じた。

ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズのセットリストは以下の通り。

‘Everybody’s On The Run’
‘Lock All The Doors’
‘In The Heat Of The Moment’
‘Fade Away’
‘Riverman’
‘The Death Of You And Me’
‘You Know We Can’t Go Back’
‘Champagne Supernova’
‘Dream On’
‘Talk Tonight’
‘Whatever’
‘The Mexican’
‘If I Had A Gun…’
‘Digsy’s Dinner’
‘Half The World Away’
‘The Masterplan’
‘AKA… What A Life!’
‘Don’t Look Back In Anger’

その日、ノエル・ギャラガーのステージの前には、DMAズが小さなアルコーヴ・テントで“Lay Down”や“Selling Out”といったオアシス・スタイルの楽曲を観客に印象付けていたほか、ラット・ボーイが“Carry On”などジェイミー・T風のラップ曲で観客を楽しませ、バッド・ブリーディングも激しいパンクの演奏で観客を唸らせていた。また、アザー・ヴォイス・ステージで行われたストーノウェイのセットでは“The Road You Didn’t Take”や“Fuel Up”、 “I Saw You Blink”などの曲が披露されたが、会場のキャパシティを大幅に越えた超満員となり、ステージの外にも何百人もの観客が彼らを一目見ようと押し寄せていた。

メイン・アリーナではウォーペイントが“Undertow”などを含むセットリストを披露し、BBCラジオ6ミュージック・ステージではラ・ルーが“Tropical Chancer”や“In For The Kill”、 “Uptight Downtown”、“Kiss And Not Tell”などのアップビート・ディスコで大観衆を沸かせていた。ヴォーカルのエリー・ジャクソンは「外はいい天気ね。これから私たちが夜の世界にみんなを誘うわよ」と話している

メインのオベリスク・アリーナ・ステージで、ノエル・ギャラガーの前に演奏したマニック・ストリート・プリーチャーズは、“Motorcycle Emptiness”を皮切りに“From Despair To Where”や“You Love Us”、“You Stole The Sun From My Heart”、“Everything Must Go”、そして“A Design For Life”などといった名曲の数々を披露した。

彼らはまた、“Sex, Power, Love And Money”や“Walk Me To The Bridge”を含めた最新アルバム『フューチャロロジー<未来派宣言>』からのヒット曲も要所要所に入れている。ニッキー・ワイアーは“Jackie Collins Existential Question Time”を「天才“リッチー・ジェイムス”・エドワード」に捧げるとし、「お前の言葉が世界中に広まりますように」と祈りを捧げた。セットの最後は「じゃあ、ノエル、楽しんでくれ。もうすでに熱く燃えているようだぜ」と語りかけ、ステージを降りている。

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