キッスのフロントマンであるジーン・シモンズは、プリンスの死についてのコメントが批判を受け、謝罪を迫られている。
プリンスは4月21日に自宅であるミネソタ州のペイズリー・パークにて享年57歳で亡くなっている。死因はまだ発表されていないが、警察は処方薬のオーヴァードーズで亡くなった可能性について捜査していることを認めている。先日、検死の際にプリンスの身体から鎮痛薬のパーコセットが見つかったとも報じられている。
プリンスの死をめぐる報道と噂についてジーン・シモンズは米『ニューズウィーク』誌に次のように語っていた。「ボウイは実際に病気だったんだから、他の誰よりも痛ましいね。他の人は皆、選択したんだ。(プリンスの)ドラッグが彼を殺したんだよ。君はどう思う、彼は風邪で亡くなったのかい?」
ジーン・シモンズはさらにこう続けている。「自分自身を殺してしまうとは何とも哀れだよ。甘く見てはダメなんだ、それが彼のやったことだからな。落ち着いて、言いたいことも分かる……だが、ドラッグやアルコールの正体は緩慢な死なんだよ」
コメントへの批判を受けて、ジーン・シモンズはツイッターで正式に謝罪の声明を発表している。「俺のビッグマウスのせいでまた家族からこっぴどく叱られたよ。中毒者の家族や友人にドラッグがしてきたことへのものすごい怒りというのは長年抱えてきたものだったんだ、ロック・シーンのなかでのドラッグにまつわる経験のせいで、ドラッグをやってるヤツには腹が立ってるんだ。俺の経験としては、ドラッグのせいで俺の人生や、愛する人々の人生が難しいものとなったからね」
「俺は中毒者を負け犬とみなす文化のなかで育ってきたんだ。それは時代が経っても変わらないものだったんだよ」と彼は説明している。「言うまでもなく、適切に自分の考えを語ってなかったよ。俺は論争を避けたりしないし、攻撃的な批判に思い悩むこともない…でも、今回は違う。謝罪するよ」
— Gene Simmons (@genesimmons) May 11, 2016
ジーン・シモンズのコメントについてはキッスのバンドメイトであるポール・スタンレーも批判しており、「プリンスの死についての冷たい愚かなコメントで恥ずかしいよ。事実以上に雄弁なものはない。謝罪するよ」と述べている。
Embarrassed by cold clueless statements re Prince's death. Without all the facts better to say nothing. My apologies https://t.co/Arb5XQ4o7l
— Paul Stanley (@PaulStanleyLive) May 10, 2016
ジーン・シモンズは米『ニューズウィーク』誌のインタヴューでプリンスの音楽的遺産についても語っていた。。「プリンスは、その他の奴らが頭も手も足も届かないほど上だと思う。(マイケル・)ジャクソンすら彼の後塵を拝していたと思っていたよ。プリンスは超越していたからね」
ジーン・シモンズは当時交際していたダイアナ・ロスと一緒にいた時、キャリアをスタートさせたばかりのプリンスに初めて会ったことについても振り返っている。
「彼はクラブでプレイしていて、俺たちはあんなのを見たことがなかった」とジーン・シモンズは語っている。「バックステージで俺たちが近寄って『君は素晴らしいよ』と言った時、俺たちは彼がすごく大きな人だと想像していたんだが、とても小柄だった。162cmほどの、とてもシャイで、目を伏せがちで、とても控えめな人物だったんだ。彼はまったく称賛を受け取れなかったんだ、『ありがとう、ありがとう』って言うだけでね。話し方もささやくような小さな声だった。正直、衝撃を受けたよ。彼はダイアナ・ロスの顔もまともに見られなかった。ずっと目を伏せていたんだ」
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