Photo: Rich Fury

U2のフロントマンであるボノは生前最後のレコーディングとなったドリー・パートンとのコラボレーションが実現した経緯について語っている。

U2は通算16作目となるニュー・アルバム『光の祝祭~カルナバル・デ・ルス』を11月13日にリリースすることを発表しており、アルバムにはドリー・パートンにとって生前最後にレコーディングされたヴォーカル・パフォーマンスとなる“Torn”が収録されることも発表されている。

今回、U2の面々はアップル・ミュージックのゼイン・ロウのインタヴューに応じており、その中でボノはこのコラボレーションが実現した経緯について語っている。

インタヴューは9月25日に結成50周年記念ライヴを行った故郷ダブリンの母校、マウント・テンプル・コンプリヘンシブ・スクールで撮影されており、そのライヴ・シーンや、ラリー・マレン・ジュニアが「バンド結成のためのミュージシャン募集」の貼り紙をした掲示板やリハーサルをした音楽室など、校内を巡りながらインタヴューは行われている。

ボノはその中で次のように語っている。「当時、私たちは別のプロジェクト――アイルランドのケルト音楽やフォーク音楽を掘り下げるようなもの――をいくつか考えていたんだ。例えば、アイルランドの伝統音楽家たちとコラボレーションする『パッセンジャーズ』のようなプロジェクトやブライアン・イーノを交えた実験的な試みなんかをね」

「その頃、ジョニー・マクデイドやエド・シーランと仕事をしていた縁で、彼らと一緒にパブへ行くことになったんだけど、そこでドリー・パートンに連絡を取り、電話越しに二人でいくつかの曲について話し合ったんだ。その中の一曲に“Lifelong”という曲があったんだけど、結婚式で歌われるようなウェディング・ソングだったと思う。すると、彼女が『ちょっとアイルランド色が強すぎるかしら……気に障ったらごめんなさいね』と言ったんだ」

ボノは次のように続けている。「それで『あなたはアパラチア地方の出身ですよね? スコッツ=アイリッシュ系じゃないんですか?』と尋ねたら、『そうなんだけど、私が言っているのは自分の“声”のことなの』とドリー・パートンは言っていてね。『“Torn”という曲の書き出しがあるんだけど、これをあなたたちならどんな風に発展させられるか見てみたいの。どこまで広げられるか試してみてくれない?』と言ってくれたんだ。送られてきた曲はかなりトラディショナルなものだったんだけど、私たちはそれをまったく別のものに変えたんだ。彼女がそのアイデアを面白がって、さらに大きく膨らませてくれたことには本当に驚かされたよ」

「というのも、この曲には単なるアメリカの家族の物語というだけでなく、食卓での言い争いや、口をきかなくなった兄弟といった、当時の張り詰めた空気がしっかりと反映されていたんだ。素晴らしい歌声だった。当時、彼女は病気を抱えていて、もちろん、どれほど深刻な状態だったのかは私たちには分からなかったけど、彼女はわざわざベッドから起き上がって、この曲を歌ってくれたんだ。病気であることを知っていただけに、そんな状況下で私たちと一緒に何かを作り上げようとしてくれたことは、当時、私たちにとって非常に大きなことだったんだ」

U2は新たに2027年4月から7月にわたって行われるUK&ヨーロッパ・ツアーの日程も発表している。ツアーは4月26日のストックホルム公演からスタートして、アムステルダム、ベルリン、リスボン、ミラノ、パリ、そしてロンドンのスタジアムで12公演が行われる。UK&ヨーロッパ・ツアーのサポート・アクトはウルフ・アリスが務めることも発表されている。

U2のギタリストであるジ・エッジはツアーについて次のように語っている。「ツアーの次の行程については、まだあまり詳しくは話せないんだ。今まさに計画を詰めているところだからね。でも、ひとつ言えるのは、このツアーはアイルランドで締めくくられるということだね。パーティーをするなら、僕たちにとって他に考えられない場所だからね」

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