Photo: Jerry Aronson

ボブ・ディランは1976年のライヴ音源を収録した39枚組ボックス・セット『ローリング・サンダー・レヴュー:1976年の記録』が11月6日にリリースされることが決定しているが、1976年5月23日のコロラド州フォート・コリンズ公演の音源がサプライズで配信されている。

フォート・コリンズ公演は39CDボックスのディスク38および39に収録されており、当時マルチトラックで録音された。「ローリング・サンダー・レヴュー」第2期を象徴する歴史的ライヴとして知られ、その模様はNBCのテレビ特番『激しい雨』として放送され、日本では1977年にテレビ東京で放送されている。

作家兼音楽ジャーナリストのマイケル・ギルモアはこの公演について次のように述べている。「ディランは、ツアー最終公演の1つ前となる5月23日、フォート・コリンズにあるコロラド州立大学のヒューズ・スタジアム(ローリング・サンダー・レヴューがこれまで演奏した中で最大の会場)での公演に、自分で音響・映像スタッフを手配する義務を負うことになった。このライヴ収録にはある利点があった。それは、その頃までに、バンドはディランが主要なエレクトリック・パフォーマンスのために考案していた斬新なアレンジに、すっかり馴染んでいるはずだったからだ。しかし、ツアーがフォート・コリンズに到着すると、事態はそう簡単には進まなかった。雨が連日降り続いていたのだ」

「『何日も何日も土砂降りが続いた』とロブ・ストーナー(ベース)は語った。『その間、ボブは多額の金を出費しなければならなかった。みんな、人里離れた山奥の小さなホテルに閉じこもって、酔っ払うこと以外にすることもなかった…これが最後の公演(実際には、5月25日にソルトレイクシティであと1回あった)なのに、準備に延々と時間がかかっている。ボスの機嫌はどんどん悪くなっていく…結局、雨の中での公演を決行することになった』結果的には幸運だったのだが、この物語の他のすべてと同様、決して容易なものではなかった。もしディランがツアー中に気分の浮き沈みに苦しんでいたとしたら、そのすべては5月23日にフォート・コリンズで行われた『激しい雨』の収録で頂点に達したようだった。何かが違っていた――それは間違いない。ディランは自分の苛立ちを、次第に激しさを増すパフォーマンス――特に“Idiot Wind”の演奏――にぶつけていた。デヴィッド・マンスフィールド(スティール・ギター、フィドル他)はこう語っている。『ボブはあの曲に、とてつもなく黒いエネルギーと毒を注ぎ込んだ』」

ローリング・サンダー・レヴューは1975年と1976年の二期に分けて開催され、ボックス・セット『ローリング・サンダー・レヴュー:1976年の記録』にはそのツアー第二期のライヴ音源が収録される。1976年4月18日のフロリダ州レイクランド公演から、5月25日のユタ州ソルトレイクシティ公演に至る22都市での全27公演から22公演が39枚のCDに収録される。

未発表音源は371トラックに及び、その多くはツアー・エンジニアによってサウンドボードからカセットテープへと直接録音されたものだが、マルチトラックで録音されたテープを新たにミックスしたものも含まれる。

2019年発売『ローリング・サンダー・レヴュー:1975年の記録』の続編となる本作は、CD39枚(全381トラック)と貴重な写真を掲載したオリジナル・ブックレット(40ページ)が輸入限定BOXに同梱される。日本盤は輸入盤国内仕様で、作家で音楽ジャーナリストのマイケル・ギルモアの英文ライナーを菅野ヘッケル氏が完全翻訳、萩原健太氏による全曲目解説、中川五郎氏による歌詞対訳を収録した「日本版ブックレット」が付属する。

また、このボックス・セットより1976年5月16日のフォートワース公演の音源が『ライヴ・アット・フォートワース 1976』として12月18日に2枚組CDで単独リリースされることが決定している。

フォート・コリンズ公演のストリーミングはこちらから。

ザ・ローリング・ストーンズ - フォーリン・タングス、ルース・リップス (2CDデラックス)(限定盤)(SHM-CD)
Amazonで見る
価格・在庫はAmazonでご確認ください

Copyright © 2026 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.

関連タグ