ザ・セックス・ピストルズが70年代に暮らし、レコーディングを行っていたロンドンのタウンハウスが歴史的重要建造物リストのグレード2を授与されている。
政府による英国の歴史保存団体「ヒストリック・イングランド」は、この建造物について「特別な関心を超えて非常に重要な建造物」と見なしている。
デンマーク・ストリートのナンバー6にある建物は17世紀に建てられ、今なおジョン・ライドンやマルコム・マクラーレン、ナンシー・スパンゲンといったパンクではよく知られた人物によって壁に描かれた風刺画が残っている。
音楽サイト「ピッチフォーク」によれば、「ヒストリック・イングランド」は「建物の物理的な家具に残された、パンク・ロックという文化的現象の貴重な例」と評しているという。
先日、ザ・セックス・ピストルズのマネージャーであったマルコム・マクラーレンと、ファッション・デザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドのあいだの息子であるジョセフ・コーは、全部で500万ポンド(約8億円)に相当するパンクに関する自身のコレクションに火を点けて燃やすイベントをカムデンで開催することを発表している。
ランジェリー・ブランド「エージェント・プロヴォケイター」の設立者であるジョセフ・コーは、ザ・セックス・ピストルズの“Anarchy in the UK”のリリースから40周年を記念して11月26日に、今年開催される体制に承認されたイベント「パンク・ロンドン」への抗議として自身のコレクションを燃やすつもりだという。
「神よ、女王を救わんことを。あの女は人間じゃない」と歌ったザ・セックス・ピストルズだが、「パンク・ロンドン」は女王が支持しているもので、イベントの開催を公式に祝福している。英国図書館やロンドン博物館といった機関もこのイベントを支持している。
ジョセフ・コーは計画へのプレス・リリースで次のように述べている。「女王が2016年をパンクの年だとし、公式に祝福しているというのは、これまで聞いた中でも最もおぞましいことです。オルタナティヴ・カルチャーやパンク・カルチャーの議論はメインストリームに占領されてしまっています。パンクは変化のためのムーヴメントではなく、博物館のクソ展示品か、賛辞の対象になってしまったのです」
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