メタリカのドラマーであるラーズ・ウルリッヒが司会を務めるイベントが、今月初めにカリフォルニア大学バークレー校で行われたが、同イベントはキャンパスの契約職員の基準を下回る労働条件について抗議するリベラル派の学生たちがステージに乱入したために中断されている。その際、1人の学生がセールスフォース・ドットコムの創設者であるマーク・ベニオフに暴行をはたらいたとされている。
マーク・ベニオフは公開討論会に参加するため、3月2日にカリフォルニア大学バークレー校のキャンパスを訪れていた。公開討論会の目的は、ベイエリアの創造的な文化の研究や、ラーズ・ウルリッヒと彼の87歳の父親であるトルベン・ウルリッヒ(現役で音楽や映画、詩の活動を行っている)などを含むコミュニティを代表する文化人による討論会だったという。
同イベントに乱入したのは、カリフォルニア大学バークレー校の学生労働委員会のメンバーで、事務局が彼らの要求を飲むまでイベント出演者たちにボイコットをするよう要請したという。
学生労働委員会が抗議活動をすると事前に聞いていたため、ラーズ・ウルリッヒはイベントの初めに、聴衆の前で演説をしたい人にマイクとステージを貸し出すことを申し出ていた。1人の抗議者がその申し出を受け入れ、その後イベントは予定どおり進んでいた。そして、イベントの後半でマーク・ベニオフがラーズ・ウルリッヒのゲストスピーカーとして登場している。
その際に抗議者たちがステージに詰めかけ、マーク・ベニオフを襲撃している。1人の学生が警察官をかわし、抑えつけられる前にベニオフ氏につかみかかっている。
カリフォルニア大学のコミュニティ・メンバーは、大学のニュースサイト「The Daily Californian」で今回の出来事を“抗議者の名をかたる暴力”と表現している。さらに、「今回の抗議では何も表明されていない。抗議者たちの拒否権を行使するだけでなく、キャンパスの中心的活動を破壊する目的で行われており、これは計画的で暴力的なイジメ的行動だ」と述べている。
そして、こう続けている。「カリフォルニア大学バークレー校に属するすべてのグループには、自由に表現する権利はあるが、他者を阻止する権利はない。ましてや暴力行為に及ぶなどもってのほかだ。3月2日に起きた事件は抗議の例でもなく言論の自由でもない」
襲撃シーンを含むイベントの模様はこちらから。
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