Photo: GETTY

ナズは2012年発表のアルバム『ライフ・イズ・グッド』でエミネムとのコラボレーションを断られたことを明かしている。

ナズはジョー・バデンとの新たなインタヴューでアルバムからのシングル“Daughters”にエミネムに参加してもらおうとしたが、断られた逸話を語っている。

「自分の作ったアルバムはどれもバトルはない。“Daughters”をエミネムに送った時のことを覚えているよ。当時の彼は娘についてかなり語っていたんだけど、『ありがとう。でも、今は娘について直接歌わないと彼女に伝えたんだ。自分の出す音楽にはセンシティヴな問題があるからね』と言われたんだ」とナズは語っており、“Mockingbird”や“Hailie’s Song”といった曲の存在を示唆している。

「彼のメッセージは『ありがとう。だって、多くの人はレコードで僕とバトルするような曲を作りたがるからね。自分に向かってくるんじゃないレコードで新鮮だったよ』というものだったんじゃないかな」

ナズとエミネムはこれまでに二度コラボレーションしており、エミネムは2002年発表のアルバム『ゴッズ・サン』に収録されている“The Cross”に参加しているほか、2021年発表のアルバム『キングス・ディジーズII』に収録されている“EPMD 2”にも参加している。

ナズとエミネムはお互いに敬意を抱いていることを語ってきており、エミネムは2023年の『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタヴューでナズの1994年発表のデビュー・アルバム『イルマティック』から受けた影響について語っている。

「『ザ・ソース』誌が『イルマティック』に五つ星を付けたのを覚えているよ」とエミネムは語っている。「メイン・ソースとの“Live at the Barbeque”でナズのことを好きなのはもう分かっていた。あそこでの彼のヴァースはヒップホップ史上最もクラシックなヴァースの一つだね。でも、自分は『五つ星だって? どんなものか見せてくれよ』と思ったんだ」

「それで聴いてみたら『And be prosperous, whough we live dangerous / Cops could just arrest me/Blamin’ us, we’re held like hostages(危険な暮らしだけど、成功するんだ。警察は俺たちを捕まえて、俺たちのせいにできるだろう。人質のように扱われている)』とラップしていたんだ。ナズはライムのスキームを行き来しながら、中にある韻を使っていた。あのアルバムで自分もスランプになったよ。あのアルバムのことは最初から最後まで分かるね」

2021年、エミネムは『イルマティック』の未開封カセットテープを600ドルで購入したことも明かしている。

2020年、ナズは『NME』のインタヴューで最近のヒップホップについて自身の見解を語っている。「自分には今のゲームは面白くないんだ。違うものなんだよ。自分は違うところにいる。音楽を作ると言っても違う仕事なんだよ」

「自分は変わってないから不思議な感じだよ。歳は取ったけどさ。だから、物事への取り組み方も、大切にしているものも違う。でも、ショービジネスだからね。影響力みたいなものはまだ際立っているんだ」

プリンス&ザ・レヴォリューション - アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ : デラックス・エディション <2SHM-CD>
Amazonで見る
価格・在庫はAmazonでご確認ください

Copyright © 2025 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.

関連タグ