Photo: Clara Balzary

レッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシストであるフリーは分断と政治的不安をテーマにした新たなソロ・シングル“A Plea”が公開されている。

“A Plea”は2026年前半にリリースが見込まれている初のソロ・アルバムに収録される楽曲となっている。

このプロジェクトでフリーはトランペット奏者としての自身のルーツに立ち返っており、長年のジャズへの愛情に傾倒した内容となるという。“A Plea”でフリーはヴォーカルとベースとトランペットを担当しており、歌詞はアメリカ全体に及ぶ政治的不安に光を当てたものとなっている。

“A Plea”にはダブル・ベーシストとなるアナ・バターズ、ギタリストのジェフ・パーカー、ドラマーのディーントニ・パークスが参加している。曲はインストゥルメンタル・トラックとして展開を続け、4分過ぎにフリーのパンク調のヴォーカルが入ってくる形となっている。

「There’s hate all around/ I don’t care about your fucking politics/ I don’t wanna hear about your politics(そこらじゅう憎しみだらけだ。政治のことはどうでもいい。お前の政治的見解なんて聞きたくない)」とフリーは歌い、曲は激しくなった後、唐突に陰鬱なムードへと展開していく。「My blood runs cold/ I’m feeling hate all around/ It’s no solution/ It’s never been a solution/ Come on, are you with me?(ゾッとする。そこらじゅうに憎しみを感じる。解決方法はない。解決方法なんてなかった。さあ、俺についてきてくれるかい?)」

曲は内省的なスポークンワードで終わり、フリーは人々がますます分断されるのではなく、より寛容な見方を受け入れることを願う形となっている。

「Everyone just wants to be loved/ See the god in everyone/ Everyone leaves out no-one/ And everything besides love is cowardice(誰もが愛されたいだけ。すべての人に神を見出す。誰も置き去りにしない)」とフリーは語る。「You wanna be brave, you wanna be tough?/ Peace and love is the toughest hardest thing you can do(勇敢になりたい、タフになりたいって? 平穏と愛がみんなにできる最もタフで難しいことだ)」

フリーは“A Plea”について「現在アメリカと世界中で起こっている分断を反映している」と語っている。「彼方にある愛のある場所、思っていることを自由に言えて、自分らしくいられる場所を切望している」

「常に自分であろうとしているし、政治的な行いには興味がない」とフリーは続けている。「その先にはもっと超越的な場所があると思っているんだ。そこでは世界にとって健全な方法で、みんなが調和と共に生産的に生きていくことを手助けしてくれる議論が交わされるはずだ。そこがみんなと出会う場所であり、それは愛なんだ」

“A Plea”のミュージック・ビデオはフリーの娘であるクララ・バルザリーが監督を務めており、セイディ・ウィルキングが振付を担当している。

この新たなソロ・プロジェクトはフリーがレッド・ホット・チリ・ペッパーズ以外で行ってきた活動に加わることとなっている。フリーはこれまでにニルヴァーナやジェーンズ・アディクションに一時的に参加しているほか、スーパーグループのアトムス・フォー・ピースに参加している。アトムス・フォー・ピースにはトム・ヨーク、ナイジェル・ゴッドリッチ、ジョーイ・ワロンカー、マウロ・レフォスコとのプロジェクトとなっている。

フリーはザ・マーズ・ヴォルタのメンバーとともにアンテマスクとしての活動も行っているほか、2008年にはデーモン・アルバーン、トニー・アレンと共にロケット・ジュース&ザ・ムーンの活動も行っている。

先日行われたロックの殿堂入り式典ではスティーヴィー・ワンダー、ベック、クエストラヴらと共にスライ・ストーンの追悼パフォーマンスにも出演している。

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