イーグルス・オブ・デス・メタルのフロントマンであるジェス・ヒューズは先日、バンドが公演を行っていた際に89人が殺害された当夜の会場の警備水準について疑問を呈するコメントを発表しているが、バタクラン劇場の所有者側がそれに対して反応を示している。それを受けてジェス・ヒューズは謝罪している。
ジェス・ヒューズは以前にも、市民にとって銃がもっと入手し易い状態にあれば、襲撃を防げた可能性があると発言しているが、今回、インタヴューにおいて、襲撃の当夜に何人もの警備員が出勤していなかったと話しており、「警備員たちには出勤しない理由があったようだ」と語っている。
『ヴァラエティ』誌が報じたところによると、バタクラン劇場の広報担当者はこの度声明を発表して、ジェス・ヒューズが示唆した内容を否認している。
「ジェス・ヒューズ氏は、バタクラン劇場のチームに対して、非常に憂慮すべき、かつ中傷的な非難を行いました」と声明には書かれている。
声明は次のように続いている。「司法調査が進められています。私たちは、司法の手続きが粛々と進展するよう願っております。今日までに集められた証言のすべてが、11月13日の現場に居合わせた警備担当者たちのプロ意識と勇気を証明しております。(警備担当者たちの)介入のお陰で、数百名の人々が救われたのです」
ジェス・ヒューズは元々、フォックスに次のように語っている。「劇場に到着して中に入った時、バックステージの警備員らしき男の横を通ったんだ。だけどその男は俺を見もしなかった。俺はすぐにプロモーターのところへ行って、こう言ったんだ、『あの男は誰なんだ? 別のヤツに変えてくれよ』って。プロモーターは『その、ほかの警備員たちがまだ来てないんだ』って答えた。最終的に6人くらいがやって来ないってことが分かったんだ……未だ調査中の警察に敬意を表して、明言はしないけど、警備員たちには出勤しない理由があったようだ、と言っておくよ」
イーグルス・オブ・デス・メタルはジェス・ヒューズが指を傷めたことを受け、最近になって一連のライヴを取りやめている。イーグルス・オブ・デス・メタルは、パリのバタクラン劇場でのテロリストによる襲撃から3ヶ月後となる2月16日、パリに戻ってきてのライヴを行っている。フランスの首都を襲った一連の襲撃の現場の1つとなったこの劇場では、89人が殺害されている。
イーグルス・オブ・デス・メタルは今年のレディング&リーズ・フェスティバルへの出演も予定されており、ジェス・ヒューズの負傷の影響はないという。
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