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グレイトフル・デッドで1970年代を通してシンガーとして活動したドナ・ジーン・ゴドショウが亡くなった。享年78歳だった。

訃報は彼女の代理人であるデニス・マクナリーによって米『ローリング・ストーン』誌で発表されており、「長きにわたるガンとの闘病の末」にナッシュヴィルのホスピス施設で亡くなったという。

「彼女は素敵で、あたかかく美しい心の持ち主でした。彼女を知る人々はみんなその死を悼んでいます」とデニス・マクナリーは述べている。「この悲しい時期は家族のプライバシーに御配慮いただければと思います。グレイトフル・デッドの詩人だったロバート・ハンターの言葉を借りれば『四方の風が彼女を無事に家路につかせますように』」

ドナ・ジーン・ゴドショウは夫だったキーボーディストのキース・ゴドショウとほぼ同時期となる1971年にグレイトフル・デッドに加入している。彼女は『ヨーロッパ’72』、『ウェイク・オブ・ザ・フラッド』、『テラピン・ステーション』といった作品のほか、数々の有名なブートレッグ音源にシンガーとして参加している。

それ以前はアラバマ州のマッスル・ショールズ・スタジオでセッション・シンガーとして成功を収め、エルヴィス・プレスリーの“Suspicious Minds”や“In The Ghetto”、パーシー・スレッジの“When A Man Loves A Woman”といった曲に参加している。ドナ・ジーン・ゴドショウはシェール、ニール・ダイアモンド、デュアン・オールマン、ボズ・スキャッグスといったミュージシャンとも60年代に仕事をしてきている。

グレイトフル・デッドの作品に加え、ドナ・ジーン・ゴドショウはキース・ゴドショウと共に1975年に『キース&ドナ』をリリースしており、アルバムにはジェリー・ガルシアも参加している。

1979年にグレイトフル・デッドを脱退すると、ドナ・ジーン・ゴドショウとキース・ゴドショウはハート・オブ・ゴールド・バンドを結成するが、翌年にキース・ゴドショウが突然亡くなったことで、プロジェクトには終止符が打たれている。

ドナ・ジーン・ゴドショウはその後も音楽活動を続け、1980年代にはドナ・ジーン・ゴドショウ・バンド、ドナ・ジーン&トリックスターズといったバンドを結成している。1998年にはソロ活動に乗り出して、セルフタイトルのアルバムがリリースされている。最後のアルバムはドナ・ジーン・ゴドショウ・バンドがジェフ・マットソンと共にレコーディングした2014年発表のアルバム『バック・アラウンド』となっている。

昨年10月にはグレイトフル・デッドの結成メンバーのベーシストであるフィル・レッシュが亡くなっている。今年8月にはデッド・アンド・カンパニーがグレイトフル・デッドの60周年を記念して、サンフランシスコで3公演を行っている。

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