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サム・フェンダーはアルバム『ピープル・ウォッチング』が2025年のマーキュリー・プライズを受賞している。
今年のマーキュリー・プライズの授賞式は10月16日にニューカッスルのウティリタ・アリーナで開催されている。授賞式では12組の候補アーティストのうち、パルプ、FKAツイッグス、ウルフ・アリスなど、9組がパフォーマンスを披露している。
サム・フェンダーは審査員チームを代表してDJのシアン・エレリ・デイヴィーズよりトロフィーを受け取っている。受賞アルバムのタイトル曲を再び披露すると、スタンディング・オベーションに迎えられることとなっている。
サム・フェンダーは「Toon Toon」のチャントを煽動しながら、受賞スピーチで「まったく予想していなかった。信じられないよ」と語っている。サム・フェンダーは「今夜の候補者にいる素晴らしい友人たち」に感謝しながら、「最高の仲間なんだ」と続けている。サム・フェンダーは“People Watching”を書くきっかけになった、亡くなった友人にして恩師であるアニー・オーウィンに賞を捧げている。
サム・フェンダーはリリース時に“People Watching”について次のように語っていた。「自分にとって代理母のような存在で、昨年11月に亡くなった人についての曲で、最後は彼女の隣で椅子に座って寝ていた。その場所と自宅を行ったり来たりしている時に頭の中で起きたことについての曲なんだ」
サム・フェンダーは受賞スピーチを地元ニューカッスルに捧げる言葉で締めくくっている。「この地域はこの国でも最高の地域だ」
The winner of the 2025 Mercury Prize is…
Sam Fender – 'People Watching' 🏆🎸 #MercuryPrize pic.twitter.com/SfAwMwMN7F
— Mercury Prize (@MercuryPrize) October 16, 2025
審査員はサム・フェンダーについて次のように評している。「今年はアーティストにとって作品を最高の形で表現するフォーマットとしてアルバムが今も選ばれていることを証明した年でした。しかし、だからこそ2025年のマーキュリー・プライズで審査員を務めた我々の仕事はこれまで以上に困難なものとなりました」
「候補作12枚すべてのアルバムが古き良きバラードから未来的なエレクトロニクスまで、それぞれが独自の魅力を放っていました。しかし、多くの議論を経て、私たちは結束力、キャラクター、そして情熱において際立った1枚のアルバムを選びました。それは、今後何年もレコード・コレクションの誇りとなるような、まさにクラシックなアルバムかのように思えました。サム・フェンダーの『ピープル・ウォッチング』はメロディーが豊かで広がりのある作品で、ハートランド・ロックと日常生活の現実、そして地域社会の大切さを融合させています」
「これらの曲は思慮深く、幅広い層に訴えかけるものであり、シネマティックでありながら親密な雰囲気も持ち合わせています。『ピープル・ウォッチング』は2025年のマーキュリー・プライズの受賞作にふさわしい作品です」
受賞者ルームでサム・フェンダーは次のように続けている。「受賞すると思っていなかったからショックを受けているんだ。ものすごく光栄だし、ロンドン以外では初めてとなる形で、この地で受賞できたのは素晴らしいことだと思うよ。今も音楽業界でこういうことがあるのが重要なことだと思う。素晴らしいよね」
受賞後は何をするかと訊かれたサム・フェンダーは次のように答えている。「ビールを飲みに行くけど、4週間の休みがあるから、地元に帰ろうと思っているんだ」
今年のマーキュリー・プライズは対象となるアルバムのリリース期間が例年よりも1ヶ月伸びており、今年は2024年7月13日から2025年8月29日までにリリースされた作品が対象となっていた。
今年のマーキュリー・プライズの授賞式はロンドンを初めて離れて、ニューカッスル市議会ならびにノース・イースト結合行政機構とのパートナーシップの下に開催されている。授賞式に向けて1週間に及ぶ地域の関連プログラムも開催されており、地元の才能溢れるアーティストや北部の様々な才能を紹介する取り組みが行われている。
2024年のマーキュリー・プライズの授賞式はロンドンのアビイ・ロード・スタジオで開催されており、リーズ出身の4ピース・バンドであるイングリッシュ・ティーチャーが受賞している。
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