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ドレイクはケンドリック・ラマーの“Not Like Us”を巡ってユニバーサル・ミュージック・グループを相手取って名誉毀損で訴えた裁判が棄却されることとなっている。

連邦判事は10月9日に発表された判決文でヒット曲“Not Like Us”に含まれる名誉毀損にあたるとされるリリック――ドレイクは「お墨付きのロリコン」(※ドレイクは一貫して不正行為を否定している)とするものも含む――は「訴訟理由となる意見にあたらない」との判断を下している。

ジャネット・A・ヴァーガス判事は次のように述べている。「本件の争点は“Not Like Us”がドレイクが小児性愛者である、あるいは未成年者と性的関係を持ったという事実を伝えているときちんと理解できるかどうかです。レコーディングした音源における発言が行われた全体的な状況に鑑みて、裁判所はそうではないと判断しました」

「当初からこの訴訟はすべてのアーティストとその創造的表現に対する侮辱であり、日の目を見るべきではありませんでした」とユニバーサル・ミュージック・グループのスポークスパーソンは米『ローリング・ストーン』誌に語っている。「裁判所が棄却したことを嬉しく思っていますし、ドレイクの音楽をプロモーションして、彼のキャリアに投資していくという私たちの取り組みを今後も続けるのを楽しみにしています」

一方、ドレイクのスポークスパーソンは『NME』に対して次のように述べている。「本日の判決に対して控訴するつもりであり、控訴裁判所の審理を楽しみにしています」

この法廷闘争は昨年から始まったもので、ドレイクはユニバーサル・ミュージック・グループをニューヨークで相手取って“Not Like Us”の「人為的に水増しした」として訴訟を起こしていた。

ドレイクのフローズン・モーメンツLLCはユニバーサル・ミュージック・グループとスポティファイがドレイクと対立していたケンドリック・ラマーが有利になるように「違法な形で」支援していたと主張していた。

今年3月、ユニバーサル・ミュージック・グループはこの訴訟を棄却するように申し立てており、ドレイクが訴訟を起こしたのは「ラップ・バトルで負けた」ためだとして、「月並みなラップ・アーティストがするように負けを受け入れる代わりに自身の傷を癒そうと誤った形で自身のレーベルを訴えた」と述べている。

ドレイクの弁護士はディス・トラックでは当然のことながら「とんでもない侮辱」をほとんどのリスナーは事実として受け止めないだろうというユニバーサル・ミュージック・グループの主張について反論しており、人々がケンドリック・ラマーの発言を真に受けたため、この筋立ては通用しないだろうと米『ビルボード』誌に語っていた。

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