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ロジャー・ウォーターズは再びレディオヘッドのトム・ヨークを批判して「臆病な小さい奴」と評している。
ロジャー・ウォーターズはこれまでもトム・ヨークとレディオヘッドのことを何度も批判してきており、昨年12月にもイスラエルとパレスチナの紛争を巡ってトム・ヨークとジョニー・グリーンウッドのスタンスを批判していた。
ロジャー・ウォーターズは2011年から「ボイコット、投資撤収、制裁」運動を提唱しており、レディオヘッドが2017年にテルアヴィヴ公演を行ったことを批判している。
トム・ヨークはそれを受けて次のように述べている。「ある国でライヴをすることで、その国の政府を認めることにはならないのです……ネタニヤフを支持しないのと同様、トランプも支持していませんが、僕らは今もアメリカでライヴをやっています」
今回、『ケイティ・ハルパー・ショウ』に出演したロジャー・ウォーターズはトム・ヨークについて訊かれると、「そこには触れないでくれ」と言ったが、その後考えを改めている。
「臆病な小さい奴だよね。不愉快な同業者だよ」とロジャー・ウォーターズは語っている。「彼にはたくさんの手紙を書いてきたんだ」
トム・ヨークから返事があったかと訊かれると、ロジャー・ウォーターズは次のように答えている。「ああ、返事をくれた。返事をもらったんだよ。それは回想録に行くだろうね。彼は非常に皮肉のこもった、笑わせようとする返事をくれたよ」
今年5月、トム・ヨークはイスラエルとパレスチナの紛争について自身のスタンスを説明する長文を投稿している。
昨年10月、トム・ヨークはソロ公演で観客からの抗議によってライヴを中断させることになっていた。トム・ヨークは投稿を昨年のこの公演とその後の余波について言及するところから始めている。
「昨年、メルボルン公演で9000人の観客を前に最後の曲を歌おうとギターを手にしている時に暗闇からある人物に叫ばれた状況というのは、ガザで進行中の人道危機について議論する最適なタイミングだとは思えませんでした」とトム・ヨークは述べている。「その後、沈黙していると言われ、共謀していると見なされたことにショックを受けていましたし、このことに対応して、ツアーの残りの公演を続ける適切な方法を見つけるのには苦労することになりました」
「その沈黙と言われたものは、苦しんでいる人々、亡くなった人々に敬意を示して、わずかな言葉で矮小化してはいけないという思いだったのですが、日和見主義的な集団に威嚇や抽象で埋める空白を与えてしまうことになりました。そうした機会を与えてしまったことを後悔しています。これは私のメンタル・ヘルスに重い負担を強いることになりました」とトム・ヨークは続け、自身の音楽が「いかなる形の過激主義や他者の人間性を否定する行為を支持することなどあり得ない」証左となっているはずだと述べている。
「みなさんのためにも今ここで空白を埋めておきます。これではっきりするでしょう。私はネタニヤフと過激派の人間が完全に制御不能で、止めさせるべきだと思っていますし、国際社会はできるだけ圧力をかけて止めるべきだと思っています」とトム・ヨークは続けている。
トム・ヨークは2023年10月にハマスがイスラエルの音楽フェスティバルを襲撃して、市民が拉致されて拘束されていることにも目を向け、次のように述べている。「同時に、私たちを取り囲む『パレスチナ解放』という無批判なスローガンは、なぜ人質がまだ全員解放されていないのかという単純な問いに答えていません。なぜでしょうか? ハマスは10月7日になぜ本当に恐ろしい行為を選んだのでしょうか? 答えは明らかなように見えます。思うに、ハマスは人々の苦難の影に隠れながら、同じようにシニカルな方法で自分たちの目的を達成することを選んだのです」
昨年、レディオヘッドのギタリストであるエド・オブライエンは紛争について言及して次のように述べている。「多くのみなさんと同じように、10月7日の出来事とその後の出来事は言葉では言い表せないほど恐ろしいものでした……私が書こうとしてきたことではまったく無力なように感じています。今すぐ停戦を。人質を返してください」
先月、レディオヘッドは7年ぶりとなるライヴをUK&ヨーロッパで行うことを発表している。公演はロンドン、コペンハーゲン、マドリード、ベルリン、ボローニャで行われる。
レディオヘッドが最後に行ったライヴは『ア・ムーン・シェイプト・プール』のツアーで2018年8月1日にフィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで行われた公演となっている。
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