Photo: Big Brother Recordings

オアシスはマンチェスター公演の収益が地元のライヴハウスを援助する資金として使われることが明らかになっている。

先月、ノエル・ギャラガーとリアム・ギャラガーはカーディフでの2公演に続いて、待望の再結成公演を故郷のマンチェスターで行っている。

オアシスはプレストウィッチにあるヒートン・パークで5公演を行っており、のべ30万人の観客を前にパフォーマンスを行っている。

オアシスの公演はビリー・アイリッシュ、オリヴィア・ロドリゴ、チャーリーXCX、エルボー、フォンテインズD.C.、ロビー・ウィリアムスらが行った公演に続くもので、およそ130万人の観光客が訪れることとなっている。

市議会はイベントのために市の公演を貸し出したことや主要会場から支払われる事業税を徴収したことで大きな収益を得ており、その結果、25万ポンド(約5000万円)が地元のライヴハウスにあてられることが明らかになっている。

『マンチェスター・イヴニング・ニュース』紙によれば、この資金の一部は公園用地に再投資されるが、残りは小規模なライヴハウスが申請できる基金に回されるという。『ローカル・デモクラシー・レポーティング・サービス』の報道によれば、この基金の詳細は調整中だという。

「この街のアリーナや公演で行われた大規模公演が注目を集めるかもしれませんが、それも小規模な草の根のライヴハウスがアーティストの発展と成長の足掛かりとなる、より広範なエコシステムの一部であるからこそ実現できるものです」と市議会の議長であるベヴ・クレイグは述べている。

「国全体の草の根のライヴハウスが苦境に立たされていることは承知しています。だからこそ、草の根のライヴハウスもこうした大規模イベントの成功による恩恵の一部を共有できるようにしたいのです」とベヴ・クレイグは続けている。「マンチェスターには素晴らしいライヴハウスが数多くあり、大変恵まれています。それらは楽しむためにあるわけですから、それらを大切に思う方はぜひ足を運んで、支援していただければと思います」

ミュージック・ヴェニュー・トラストのジェイ・テイラーは次のように述べている。「マンチェスターが世界有数の音楽都市としての地位を認識し、市内の素晴らしい草の根のライヴハウスのネットワークが、マンチェスターのアーティストたちが生み出す素晴らしい音楽の不可欠な基盤であることを認識していることは、大変心強いことです」

「マンチェスター市議会はこの大胆かつ革新的な取り組みを主導しており、イギリスにおける草の根のライヴハウスによるネットワークの未来を守るために、全国の多くの都市や町がこの取り組みに加わってくれることを願っています」

小規模なライヴハウスへの投資への移行は、近年の英国におけるライヴ音楽シーンに関する驚くべき統計と、ツアーの「完全崩壊」への見込みを受けて行われている。

現在、広い地域でライヴ音楽がなくなっており、2週間ごとに1つの会場が閉鎖され、アーティストは存続のための厳しい闘いが続いている。

昨年、オアシスが最初のツアーでライヴを行った34軒のライヴハウスのうち、現在も営業を続けているのはわずか11軒であることが報じられている。

それ以前にも、英国における草の根のライヴハウスについて音楽シーンの関係者は『NME』に対して2023年は「会場閉鎖の最悪の年」だったと語り、チケット税(アリーナやスタジアムでの公演が販売されたチケット1枚につき1ポンドを小規模な会場に寄付する制度)の導入を訴えていた。

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