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パルプのジャーヴィス・コッカーは地元シェフィールドの有名なライヴハウス、ザ・リードミルが閉鎖されることについて『NME』のインタヴューに応え、もう一度そのステージ立つことがあるかもしれないと示唆している。

鉄鋼の街としての歴史を持つシェフィールドにおいてザ・リードミルはパルプが1980年に初めてライヴを行った会場で、1990年代にイギリスで最もビッグなバンドの一つへと大きくなっていく過程で何度もバンドはザ・リードミルでライヴを行っており、その中には1988年に行われた失敗で名高い「デイ・ザット・ネヴァー・ハップンド」公演も含まれている。

今年、ザ・リードミルはエレクトリック・グループからの退去命令に対する控訴を最終的に棄却されたことが発表されたが、それに先立ってジャーヴィス・コッカーは2022年にリチャード・ハーレイと共にチャリティ公演を行っており、その場で新たな所有者に向けて次のように語っている。「レンガやモルタルを手に入れたかもしれないが、ザ・リードミルの精神まで手に入れたわけではない」

ザ・リードミルでの最後のライヴはマイルズ・ケインが行うことが発表されているが、ザ・リードミルは別れを告げるライヴをやりたいと思っているアーティストを募集している。

24年ぶりとなるニュー・アルバム『モア』のインタヴューを『NME』で受けたジャーヴィス・コッカーはパルプがザ・リードミルのステージにもう一度上がる可能性について言及している。

「パルプは今だと残念ながらザ・リードミルには収まらないと思うんだ」とジャーヴィス・コッカーは語っている。「見る度に新しいメンバーが増えているからね。リチャード・ハーレイがもうすぐ何かをやるのは把握しているから、それを観に行って、観てみて、ステージに上がることはあるかもしれない」

しかし、ジャーヴィス・コッカーが最も望んでいるのはパルプが初めてライヴをやったことを記念した史跡プレートをザ・リードミルの思い出の品として持ち帰ることだという。

「自分にとって重要なのは新しい所有者がやってくる前に外の史跡プレートを手に入れることなんだ」とジャーヴィス・コッカーは語っている。「閉鎖されるんだったら、そうするって決めていたんだ。今がその時だね。次に僕のことを記事で読むことになったら、ザ・リードミルの外でプレートをバールで外そうとして逮捕されたとなったとしても、なんでかが分かるだろう」

ザ・リードミルは2022年に退去命令を受けており、ファンやアーティストから大きな反発を招くこととなっている。エレクトリック・グループは2017年3月にリードミルの敷地の所有権を取得したことが明らかになっている。エレクトリック・グループはブリクストン・エレクトリックをはじめ、UK全土でライヴ会場を運営しており、建物を今後もライヴ会場として続けていくとして、「シェフィールドのライヴ音楽シーンの基盤として、次の100年に向けてアーティスト、ファン、コミュニティ・プロジェクトを支援し続けていきます」と述べている。

ジャーヴィス・コッカーは事態の展開について次のように述べている。「ちょっとスターバックスが始まって、いろんなコーヒー・バーが店を閉めることになったみたいな感じがするんだ。ザ・リードミルは既に成功していたライヴハウスで、今回、誰かに買われることになった。普通だったらそうするのに、マンションにはしないみたいだね」

「おかしいなと思うのはシーンを発明できるという考え方だよね。ここはパルプがシェフィールドで初めてライヴをやった場所であり、時間をかけて発展してきた。そのような歴史と雰囲気を持つ場所を作るというのはお金で買えるようなものじゃない」

もしもパルプの新作に収録されている感動的な楽曲“Hymn Of The North”があの場所で最後に演奏される曲の一つになったら、どうなるでしょう?

「会場中に涙を流さない人はいないだろうね。まあ、見てみるよ」

パルプのツアー・ギタリストも務めていたシェフィールド出身のリチャード・ハーレイは今月ザ・リードミルでの最後の2公演を行うことが決定している。

一方、パルプは24年ぶりとなるニュー・アルバム『モア』が全英アルバム・チャートで初登場1位を記録したことが明らかになっている。ジャーヴィス・コッカーは次のように語っている。「アルバムが発売される日は、とても特別な日なんだ。音楽がバンドだけのものから、誰のものにもなれるものに変わる、人々の人生の一部になれる。それって魔法みたいなことだよ」

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