
Photo: William Synder Trinifold
ザ・フーのフロントマンであるロジャー・ダルトリーはフェアウェル・ツアーに臨む姿勢についてピート・タウンゼントは異なる見解を明かしている。
ピート・タウンゼントは『サンデー・ピープル』誌のインタヴューでバンドについて「少し長くやり過ぎた 」として、2人のメンバーが亡くなっていることを踏まえて、「死に馬に鞭を打つような気持ちになる時もある」と語っている。
今回、ロジャー・ダルトリーはピート・タウンゼントのこの発言について『デイリー・メール』紙に次のように語っている。「ピート・タウンゼントがツアーをやりたくないなら、81歳にもなってザ・フーでツアーには戻りたくないね。やりたくない人がいるのならね。そういうことを彼が言っているんだとしたらだけどさ」
「中途半端な気持ちの人とは一緒にやりたくない。でも、誰にでも絶頂を迎える時というのはあるからね。だから、素晴らしい道のりだったんだよ」
ピート・タウンゼントは過去にも「演奏するのは好きではない」、「魂を埋めてくれるものではない」といった発言をしてきている。ピート・タウンゼントは今月ロンドンで行われた記者会見でも「この会場にいる人は本当のことを知っているだろうから、嘘を付くのは意味がない」とも語っている。
「ツアーをやるのに夢中というわけではない。これまでもそんなことはなかった。でも、一度ステージに上がって、演奏すると変わるんだ。小さい頃、催眠術に凝っていた歯医者に催眠術をかけられたことがあるけど、ステージに上がれば、いつだって最善を尽くすよ」
先日、ザ・フーは今年北米で行われるフェアウェル・ツアーの詳細が発表されている。1971年発表の『フーズ・ネクスト』に収録の“The Song is Over”にちなんでツアーは「ザ・ソング・イズ・オーヴァー・ノース・アメリカ・フェアウェル・ツアー」と名付けられている。
ザ・フーは新たなアルバムをリリースする可能性も低いと見られており、ピート・タウンゼントはロジャー・ダルトリーを説得するには「渡らなければならない河がある」と語っている。
ロジャー・ダルトリーは『NME』に新たなアルバムの可能性について訊かれると、2023年に次のように語っている。「意味があるかな。アルバムに何の意味がある? 4年前にアルバムを出したけど、何にもならなかった。素晴らしいアルバムだったけど、最近は新曲にみんなは興味ないんだよ。古い曲だけ聴きたいんだ。なぜかは分からない。でも、それが事実だからね」
ザ・フーはドラマーのザック・スターキーがバンドから離脱したことも発表している。ザック・スターキーの処遇については先日から二転三転しており、一度バンドを脱退すると報じられたが、その後、ピート・タウンゼントは脱退することはないと否定していた。しかし、フェアウェル・ツアーが控えるなか、ザ・フーとザック・スターキーは袂を分かつことになった最終決定が発表されている。
ザック・スターキーは「騒動が数週間にわたってあった」後、バンドを離れる理由について「嘘を付く」ように言われたと述べている。
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