
Photo: GETTY
セックス・ピストルズのギタリストであるスティーヴ・ジョーンズはデヴィッド・ボウイのジギー・スターダスト&ザ・スパイダーズ・フロム・マーズ公演から機材を盗んだ時のことを振り返っている。
スティーヴ・ジョーンズは『ガーディアン』紙のインタヴューでキャリアの思い出深い瞬間について振り返っている。
その中でスティーヴ・ジョーンズはデヴィッド・ボウイがハマースミス・オデオンで『ジギー・スターダスト』公演をやっていた頃にデヴィッド・ボウイの機材を盗んだという逸話は本当かどうかを尋ねられている。
「本当のところもあるんだ。でも、盗んだのは外のトラックからじゃなくて、ステージの上からだった」とスティーヴ・ジョーンズは語っている。「デヴィッド・ボウイは2公演をやったんだけど、初日が終わったら彼らは機材をそのまま残していったんだ。翌日もそこで公演が行われるからね」
「ハマースミス・オデオンはよく寝床にしていて、あの場所のことは手に取るように分かっていた。ハマースミス・オデオンの幽霊みたいなもんだったんだ」とスティーヴ・ジョーンズは続けている。「午前2時頃だったと思う。小さなミニバンを盗んで、入ってみたら、4列目か5列目で寝ている奴以外、誰もいなかった。男はいびきをかいていた。死ぬほど静かだったよ」
「忍び足でステージに行って、シンバルとベースのアンプヘッド、マイクを盗んだんだ。デヴィッド・ボウイの口紅のついたマイクを手に入れたんだよ」
その夜の出来事をデヴィッド・ボウイに言ったことはあるのかと訊かれると、スティーヴ・ジョーンズは次のように答えている。「電話口で言ったことがある。彼は俺がやったことを知っていた。面白がってたみたいだね。実際、彼のものは盗んでないんじゃないかな。マイクも本当は彼のものじゃなかった。だから、俺が申し訳ないと思っているのはドラマーのミック・ウッドマンジーとベーシストのトレヴァー・ボルダーだけだね」
スティーヴ・ジョーンズは次のように続けている。「ミック・ウッドマンジーとは仲直りしたんだ。数年前に自分のラジオ番組に来てくれたから、放送中に言ったんじゃないかな。『仲直りしたいんだ。あなたのシンバルを盗んだことがある。どう埋め合わせをすればいい?』ってね。彼が『分からないけど、数百ドルもらえればいいよ』と言うから、確か300ドルを払ったんじゃないかな。彼は喜んでいたよ」
セックス・ピストルズはジョン・ライドンに代わってギャロウズのフランク・カーターがフロントマンを務める形で昨年から再結成を果たしている。再結成したセックス・ピストルズはPUNKSPRINGへの出演で来日も果たしているが、バンドは北米ツアーを行うことも決定している。
先日、スティーヴ・ジョーンズは再結成公演についてジョン・ライドンに声をかける「余地もなかった」と語っている。
「話はしていないよ」とスティーヴ・ジョーンズは豪『ローリング・ストーン』誌に語っている。「最後に話をしたのは2008年だ。でも、彼の活躍を願っているよ。本当にそう思う。若い頃は素晴らしい時間を過ごした。そして、それは僕ら全員の人生を変えることになった」
「でも、『ピストル』の法廷闘争の後はジョン・ライドンに声をかける余地もなかった。彼も興味がないと思うよ」
広告 ザ・ビートルズのドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで独占配信!
Copyright © 2025 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.