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エド・シーランは音楽教育への即時かつ長期的な予算組みをイギリス政府に求める公開書簡を公開している。

エルトン・ジョン、コールドプレイ、セントラル・シー、ハリー・スタイルズ、デイヴ、ストームジー、ロバート・プラントらも賛同で署名しているこの公開書簡はキア・スターマー政権に対して音楽教育に2億5000万ポンド(約480億円)の予算組みを求めるものとなっている。

エド・シーランは今年1月にエド・シーラン・ファウンデーションを立ち上げており、改善のために政府が注力できる5つの分野に焦点を当てており、学校での音楽助成、音楽教師の教育、地元会場への助成、音楽実習制度、多様な音楽カリキュラムを挙げている。

この公開書簡には音楽業界、市民社会、教育セクターの数百人の賛同する署名が寄せられており、音楽業界の重要性が見落とされないためにも政府レベルでの省庁横断的なタスクフォースの必要性を主張している。

「キア・スターマー様、この書簡をアーティスト、音楽業界、市民社会の人々と共に、あなたの音楽に対する個人的な信条や労働党としてすべての人々に機会を提供するという公約に向けて書かせていただきます」

書簡は音楽業界がイギリス経済に76億ポンド(約1兆4700億円)をもたらしているにもかかわらず、多くの若者が楽器を学ぶ余裕がないため、「次の世代はそれを掌握できなくなる」と主張している。

「昨年はここ20年以上で初めてUKのシングルやアルバムが世界的なトップ10に入らなかった年となっています」と書簡は続けられている。「今こそ動くべき時です。この国の子供たちの93%が通う公立校では音楽教育が21%減少しています」

「音楽を解体してきた数十年を修復するために、共同で今春の予算に2億5000万ポンドの音楽教育の予算を計上することを求めます。音楽教育は省庁横断的なもので、文化、教育、外務、保健、ビジネス、貿易にまたがります」

「多くのプレッシャーがあることは理解しています。アーティスト、音楽業界、市民社会として解決策を担いたいのです」

この公開書簡はアニー・レノックス、エリック・クラプトン、フレッド・アゲイン、ブリング・ミー・ザ・ホライズンのオリヴァー・サイクス、リチャード・カーティス、スリーフォード・モッズ、スノウ・パトロールのギャリー・ライトボディらも賛同している。

先日、ブリット・アウォーズの授賞式におけるライジング・スター賞の受賞スピーチでマイルズ・スミスは次のように語っている。「私は政府の支援策によって楽器があるだけだった公立校で、シングルマザーの下、給食で育てられました。そして、4つのブリット・アウォーズにノミネートされ、ラッセル・グループの大学を卒業して、2024年で最もヒットしたシングルを出して、ここにいます」

「でも、今夜、全国の注目が集まる中でこの賞はクールな言論の力をくれることになりました。私には3つの質問があります。1つ目は政府に対するものです。イギリスの音楽が最も強力な文化的輸出品の一つであるならば、なぜ私たちは長年にわたってそれを後回しのように扱ってきたのでしょうか?」

「その成功を祝うことだけでなく、その土台を守らなければならないことに気づくまでに、あとどれだけのライヴハウスが閉店して、あとどれだけの音楽プログラムが削減されなければならないのでしょうか?」

エド・シーラン・ファウンデーションはイギリス全土の子どもたちに包括的で質の高い音楽教育を提供することを目的としており、特に現在音楽教育へのアクセスが悪い地域に焦点を当てている。2019年の英国レコード産業協会による調査によれば、恵まれない地域を対象とする学校の4校に1校が音楽の授業をまったく提供していないことが判明している。

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