Photo: Olaf Heine

U2はアイルランド人のアーティストとして初めてジ・アイヴァーズ・アカデミーのフェローとなることが発表されている。

フェローになることはジ・アイヴァーズ・アカデミーが授与する最高の栄誉であり、現地時間3月20日の発表でU2はジ・アイヴァーズ・アカデミーの81年の歴史の中でフェローに招待された初のアイルランド人アーティストとなっている。

1978年にダブリンで結成されたU2は50年近いキャリアの中で“Pride (In The Name of Love)”、“I Still Haven’t Found What I’m Looking For”、“With or Without You”、“Beautiful Day”といった数多くのヒット曲を生み出している。

U2はこれまでに15枚のアルバムをリリースして、全世界で1億7500万枚を超えるセールスを記録しており、10枚のアルバムが全英チャート1位を獲得していて、22個のグラミー賞を受賞している。アイヴァー・ノヴェロ賞はこれまでに4度受賞しており、4つの年代で全米アルバム・チャートの1位を獲得した唯一のバンドとなっている。

U2は社会問題や人権問題に対する取り組みについても評価されており、メンバーはアムネスティ・インターナショナルのアンバサダー・オブ・コンサイエンス賞も受賞している。

「曲作りはおろか演奏ができるようになる前からバンドを組んでいた。事実、他の人の曲を演奏できなかったことが自分たちで曲を書くことに繋がった」とボノは語っている。「初期に影響を受けたのはラモーンズ、パティ・スミス、ザ・クラッシュといったバンドだった。そこらへんにある金属を金に変える錬金術みたいなものだ。別の言い方をすればクズを金属に変えるようなものだった」

ギタリストのジ・エッジは次のように続けている。「曲とは魔法のようなものだ。最高の曲はどこか別の次元からの贈り物みたいなもので、それをキャッチするには自分自身も受け止められる状態にしておかなければいけない。曲が世界を変えるかどうかは分からないけど、間違いなく僕らの世界は変えてくれたよ」

ベーシストのアダム・クレイトンは受賞について次のように振り返っている。「こんな形でジ・アイヴァーズ・アカデミーに認められるのは本当に特別なことだ。同業者から評価されることは恐縮するような栄誉であり、ものすごく感謝している。この国で45年以上にわたって自分たちの曲を演奏してきたけど、僕らを応援してくれた人たちも支えてくれた人にも感謝したい」

ドラマーのラリー・マレン・ジュニアは受賞について次のように述べている。「共同で音楽を作ってきたわけだけど、50年近くやってきて、それは僕ら4人にとって途轍もない経験にして特権になった。この受賞は個人の創造性と独立心を重んじるバンドを評価してくれた証だと思っている。お互いのメンバーにも感謝しているし、このような賞をくれたジ・アイヴァーズ・アカデミーにも感謝しているよ」

2025年にフェローとなったU2は昨年イギリス国外のソングライターとしては初めてフェローとなったブルース・スプリングスティーンに続く形となっている。

U2はポール・マッカートニー、ケイト・ブッシュ、ジョーン・アーマトレイディング、一昨年に迎えられたスティング、ブルース・スプリングスティーンに続いて28組目のフォローとなっている。

ジ・アイヴァーズ・アカデミーのCEOであるロベルト・ネリは次のように述べている。「音楽的革新を推進し、社会的進歩を鼓舞し続けている一時代を代表するようなソングライターであるU2をジ・アイヴァーズ・アカデミーに迎えることができて誇りに思います」

「U2の政治色を帯びたアンセムが世界的な変化を触発したようにジ・アイヴァーズ・アカデミーも同じように揺るぎない情熱をもってクリエイティヴィティの品性を擁護していきます。AIが人間の創造性を脅かす恐れがある時代の中で、U2がフェローとなったことは文化を形成して変化を促すソングライターのかけがえのない役割を証明するものと言えるでしょう」

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