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セックス・ピストルズのギタリストであるスティーヴ・ジョーンズは再結成公演についてジョン・ライドンに声をかける「余地もなかった」と語っている。

ジョン・ライドンとの共演は2008年が最後となっているセックス・ピストルズはフランク・カーターをフロントマンに迎えて、昨年秋から復活ツアーを行っている。その後、セックス・ピストルズはロンドンのブッシュ・ホールで貴重なライヴも行っており、『勝手にしやがれ!』を全曲演奏している。

フランク・カーターを迎えたセックス・ピストルズはダウンロード・フェスティバルやロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催されるティーンエイジ・キャンサー・トラストに出演することも決定しており、スティーヴ・ジョーンズは『NME』にアメリカでもツアーを行う予定であると語っている。

オーストラリア、ニュージーランドのツアーに先立って豪『ローリング・ストーン』誌のインタヴューを受けたスティーヴ・ジョーンズはジョン・ライドンとは17年間、話をしていないと語っている。

ジョン・ライドンとバンド・メンバーについてはダニー・ボイルが監督した2022年の伝記映像作品『ピストル』におけるセックス・ピストルズの楽曲使用をめぐる法廷闘争でジョン・ライドンが敗れたことで、関係はさらに悪化している。

「話はしていないよ」とスティーヴ・ジョーンズは豪『ローリング・ストーン』誌に語っている。「最後に話をしたのは2008年だ。でも、彼の活躍を願っているよ。本当にそう思う。若い頃は素晴らしい時間を過ごした。そして、それは僕ら全員の人生を変えることになった」

「でも、『ピストル』の法廷闘争の後はジョン・ライドンに声をかける余地もなかった。彼も興味がないと思うよ」

先月、『NME』のインタヴューでスティーヴ・ジョーンズはジョン・ライドンと連絡を取ろうと思うかと訊かれて、次のように語っている。「分かりっこないね。分かるはずもないだろ」

スティーヴ・ジョーンズはジョン・ライドンとのツアーについても振り返っている。「ジョン・ライドンのことは好きなんだ。面白い奴だからね。彼にはユーモアのセンスがあって、頭も切れる。全体の関係としては、こうなってしまったというだけなんだ」

「彼の活躍を願っているよ。彼も今年ツアーに出て、もう一度パブリック・イメージ・リミテッドをやるようだから、うまくいくことを願っている。妻と親友を失って、彼はおかしな状況にあったことは分かるからね」

ジョン・ライドンは妻のノラ・フォースターと長年の友人にしてマネージャーだったジョン・“ランボー”・スティーヴンスを亡くしている。

先日、ジョン・ライドンは『NME』のインタヴューでフランク・カーターを迎えて復活したセックス・ピストルズについて「カラオケ」と評している。

インタヴューの中でグレン・マトロック、ポール・クック、スティーヴ・ジョーンズというセックス・ピストルズのメンバーがフランク・カーターをフロントマンに迎えたことについて意見を求められ、ジョン・ライドンは次のように語っている。「可愛そうなことだよな。彼は何に手を出したのか分かっているのかな? 彼にとってはいいことだろうね。すごく素晴らしいチャンスだよ。でも、その裏にはもっとダークなこともある」

「その意図には悪意とも言えそうなものがある。それにカラオケだしね。そういうことになるんじゃないかな。しかし、あのバンドの三ばか大将は新曲を書くのに何年かかっているんだ? それを聴いてみたいけどね」

ジョン・ライドンは『クラシック・アルバム・レヴュー』のポッドキャストで自分を参加させないことでセックス・ピストルズは「目的を失ってしまった」とも語っている。

「俺が曲を書いたんだ。俺がイメージを与えて、俺がフロントマンなんだよ。世界を歌わせた声は俺なんだからね」とジョン・ライドンは語っている。「彼らは私を憎んでいることを公言しているけれど、俺なしでは生きられないんだ。俺は逃れられない罰なんだよ」

フランク・カーターを迎えて活動を再開したことについてジョン・ライドンは次のように語っている。「その意味や目的を失ってしまったことでセックス・ピストルズのいい部分がすべて殺されてしまうと思ったよね」

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