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アイズレー・ブラザーズのクリス・ジャスパーが亡くなった。享年73歳だった。
アイズレー・ブラザーズのキーボーディストであるクリス・ジャスパーは2024年12月にガンと診断されており、現地時間2月23日に亡くなっており、遺族は訃報を発表している。
「彼は深く惜しまれることになり、彼の功績は世代を超えたインスピレーションとなるでしょう」とメッセージには記されている。
メッセージではクリス・ジャスパーによる「アイズレー・ブラザーズやアイズレー・ジャスパー・アイズレーのサウンドを形成するのに果たした重要な役割」や30年を超える「傑出したソロ・アーティストとしての」キャリアについても触れられている。
1992年、クリス・ジャスパーは他のアイズレー・ブラザーズのメンバーと共にロックの殿堂入りを果たしている。
クリス・ジャスパーは2014年にグラミー賞の生涯業績賞も受賞しており、2016年には全国R&Bソサエティの生涯功労賞も受賞している。2020年にソウルトラックスの生涯功労賞も受賞しており、2022年にはソングライターの殿堂入りを果たしている。
クリス・ジャスパーは妻であるニューヨークの弁護士で作家のマージー・ジャスパーとマイケル、ニコラス、クリストファーという3人の息子をのこしている。
クリス・ジャスパーは1951年12月30日にオハイオ州シンシナティで生まれ、クラシック音楽の教育を受けている。7歳でピアノを習い始めた彼はニューヨークのジュリアード音楽院で作曲を学んでいる。
尊敬するジャズ・ピアニストで作曲家のビリー・テイラーのもとで作曲の学士号を取得したクリス・ジャスパーはそれを礎にR&B、ファンク、ソウルとクラシック音楽を融合させている。
1973年、クリス・ジャスパーはアーニー・アイズレーとマーヴィン・アイズレーと共にアイズレー・ブラザーズに加入しており、ヴォーカル・トリオから自己完結型の6人組R&B/ファンク・グループへと変わることとなっている。彼のソングライティングの才能とキーボードやシンセサイザーの専門知識は独自のサウンドを形作る土台となった。
クリス・ジャスパーは1975年発表の“For The Love Of You”、1983年発表の“Between the Sheets”、1975年発表の“Fight the Power”といったヒット曲の作曲・アレンジ・プロデュースで貢献している。
クリス・ジャスパーは1984年にアーニー・アイズレーとマーヴィン・アイズレーと共にアイズレー・ジャスパー・アイズレーを結成しており、1985年発表の“Caravan Of Love”は世界的ヒットとなっている。
長きにわたったソロ・キャリアでは“Superbad”といったヒットも生み出しており、様々なR&Bやゴスペルのアルバムをリリースしている。2023年には最後のソロ・アルバム『イット・スターテッド・ウィズ・ア・キス』もリリースされている。
加えて、クリス・ジャスパーは自身のレーベルである「ゴールド・シティ」でリズ・ホーグ、アウト・フロント、ブラザーズ・バイ・チョイスといったアーティストも手掛けている。
遺族はメッセージで「革新的な作品は数世代のミュージシャンに影響を与えることになった」として、彼の作品がホイットニー・ヒューストン、アリーヤ、ザ・ノトーリアス・B.I.G.、トゥパック、ジェイ・Z、スヌープ・ドッグ、グウェン・ステファニーといったアーティストにサンプリングされたことにも触れている。
2013年、アイズレー・ブラザーズは結成メンバーであるルドルフ・アイズレーが亡くなっている。享年84歳だった。同年、アイズレー・ブラザーズの名義を巡ってメンバーとロナルド・アイズレーは訴訟を行うことともなっていた。
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