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ピーター・ポール&マリーのメンバーで、“Puff the Magic Dragon”の作者であり、14歳の少女への性的虐待で有罪判決を受けた後、大統領恩赦を受けたピーター・ヤーロウが亡くなった。享年86歳だった。

『ニューヨーク・タイムズ』紙によれば、ピーター・ヤーロウは4年前から診断されていた膀胱ガンのためにマンハッタンの自宅で亡くなったという。彼のパブリシストであるケン・サンシャインが訃報を発表している。

ピーター・ヤーロウはピーター・ポール&マリーの“Puff the Magic Dragon”や“The Great Mandella”といった楽曲でリード・ヴォーカリストを務めている。マリー・トラヴァースは2009年に享年72歳で亡くなっている。

最後の存命のメンバーとなったノエル・ポール・ストゥーキーは『ニューヨーク・タイムズ』紙に声明でピーター・ヤーロウについて「クリエイティヴで、手に負えず、自然体だった音楽面での弟」と評しており、「兄のように分かち合ってくれた年齢を超えて成熟していた知恵と積極的な助言を愛し、感謝できるようになった」と述べている。

全盛期にピーター・ポール&マリーは6曲の全米トップ10シングルと5枚の全米トップ10アルバムをリリースしている。その音楽はしばしば政治的で、“The Great Mandella”は戦争に反対するハンガーストライキを描いた楽曲で、“Day Is Done”は未来の世界をより良くするテーマを描いた楽曲となっている。

ピーター・ヤーロウは政治にも深く関わり、90年代にはビル・クリントン大統領の就任式でもパフォーマンスを披露して、民主党の政治家の選挙運動にも参加している。しかし、米『ローリング・ストーン』誌によれば、これによってピーター・ヤーロウは児童性的虐待の有罪判決を共和党に注目されることになったという。

2019年、ニューヨーク・フォーク・フェスティバルの主催者は児童性的虐待の有罪判決が再び注目されたことを受けてラインナップから外している。

当時、ピーター・ヤーロウは「すべての人への平等な権利を求め、虐待や傷害の継続を許さないという活動を支持しており、特に私が悲しいことに有罪になった性的なものであれば尚更です」と述べている。

ピーター・ヤーロウの子どもであるベサニーとクリストファーはピーター・ヤーロウの公式サイトに追悼ページを開設しており、ファンからのショート・メッセージ、写真、動画の投稿が受け付けられている。

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