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ブラジル人のサンバ作曲家はアデルの“Million Years Ago”を巡って訴訟を起こしており、「あからさまな盗作」と評している。

先週、トニーニョ・ジェライスはアデル、共作者のグレッグ・カースティン、ソニーとユニバーサル・ミュージックのブラジル法人を相手取った裁判がリオ・デ・ジャネイロで行われている。

現地時間12月13日に行われた審問で判事は2015年発表のアルバム『25』に収録されている“Million Years Ago”の配信を停止すべきという裁定を下している。

トニーニョ・ジェライスは“Million Years Ago”が1995年にマルチーニョ・ダ・ヴィラがレコーディングした“Mulheres (Women)”を盗作していると主張している。トニーニョ・ジェライスは逸失している印税、16万ドルの精神的被害、作曲者のクレジットを求めている。

第2回の審問は12月19日に開催されており、アデルとグレッグ・カースティンの陣営はマイクロソフト・チームでリモート参加することになったが、『ガーディアン』紙によれば、トニーニョ・ジェライスの弁護士であるフレディミオ・ビアソット・トロッタは法廷に姿を現すことはなかったと主張している。

トニーニョ・ジェライスは『ガーディアン』紙に対して2020年に友人に指摘されて、2曲が似ていることを知ったと説明している。

「これはあからさまな盗作です」とトニーニョ・ジェライスは語っている。「アデルを守ることも含めて、この話を公にするつもりはありませんでした。闘いたくはなかったのですが、法廷外での和解を求めたところ、返事をもらえなかったのです」

判事は“Million Years Ago”の配信を停止すべきという裁定を下したが、大手ストリーミング・サービスでは配信が続けられている。アデルやグレッグ・カースティン、レコード会社が望めば、上告は可能となっている。

トニーニョ・ジェライスの弁護士は“Million Years Ago”と“Mulheres (Women)”を同じテンポとキーでレコーディングした音源を用意して、その動画をYouTubeでも公開している。判事はこの動画が「ほぼ完全にメロディーが一致していることを強く示している」と述べている。

アデル側の弁護士はこの動画が「巧みに操作」されたものであり、“Million Years Ago”との類似性を強調するために“Mulheres (Women)”を変えており、「両曲の違い」を示すものとなっていると述べている。

ソニーとユニバーサル・ミュージックのブラジル法人は判事の最初の判決に「従わない」として8,000ドルの罰金を科すと通知されているが、実際に罰金が科されるかは不明となっている。

「世界的なヒット曲を作るためにしばしば盗作されてきたブラジル音楽にとって画期的なことです」と弁護士のフレディミオ・ビアソット・トロッタは12月13日に述べている。フレディミオ・ビアソット・トロッタはストリーミング・サービスやラジオ・テレビ放送にこの判決を周知させるための活動を行っていくと述べている。

先日、アデルはラスベガスでの連続公演「ウィークエンズ・ウィズ・アデル」において最後の公演を行って、次にいつライブを行うかは分からないと語っている。

この連続公演は2年間にわたって続けられてきたもので、何度も延長されている。「すごく寂しくなると思う。今度いつライヴを行うかは分からない。他にやっていることもないし、何をすることになるのか、ビクビクしているところなの」とアデルは語っている。「考えていることは何にもない」

アデルは今年7月「新曲についてのプランはまったくない」と語っている。「この後は大きな休みを取りたい。しばらくの間は他の創作活動をやってみたいと考えているの」

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