ケイト・ブッシュは公式ウェブサイトでクリスマスに際してファンへのメッセージを公開している。
ケイト・ブッシュは長文のメッセージの中で「ウォー・チャイルド」との取り組みで公開したアニメーション作品「Little Shrew」をきっかけに寄付してくれたファンへの感謝の思いを綴っている。「小さなトガリネズミ(Little Shrew)も今年のクリスマスの朝は特においしいミミズを食べることになるでしょう」
ケイト・ブッシュは現在世界各地で起きている世界情勢についても言及しつつ、クリスマスのメッセージは前向きなものにしたいと述べている。
「今年はひどく暗いニュースが届いた1年でした。それは悪化の一途を辿っています」とケイト・ブッシュは綴っている。
「戦争は激化が続いています。私たちはその惨状に巻き込まれる貧しい人びとをなすすべもなく目にしています。もちろん、そこには子どもたちもいます」
「このような紛争や、私たちの周りで起こっている大きな変化について抱いている不安に目を向けないようにするのは難しいことです。しかし、このクリスマス・メッセージでは何かポジティヴなものを見つけたいと思っていました」
https://www.katebush.com/news_article/a-monet-christmas-eve-to-all/
ケイト・ブッシュはクリスマス・イヴは1年で最も好きな日の一つだと語っている。「子どもの頃は特別な感覚というものがありました。クリスマス・イヴの匂いというようなものがあったのです。石炭の火と湿った葉っぱが混ざったような、霧雨が降るイギリスの凍った霧に包まれたような匂い。その気になれば、今でもそれを呼び起こすことができます。まさに今そうしているところです」
ケイト・ブッシュは最近モネの絵画の展覧会に行ったことを振り返りながら、モネの工業化に対する認識と人工知能に対する現在の不安を結びつけている。
「現代の象徴であるAIの夜明けに恐れを抱くのは、当時モネが工業化されたばかりのロンドンでスモッグを見ていたようなものなのでしょうか? 私たちの関心を引く新たな発明のまばゆい光を見ているだけなのでしょうか? その背景、シアトリカルな網目の向こうにぼんやりと見えている、暗く、冷笑的な輪郭は何なのでしょうか?」
「それを言い当てるのは難しいですが、私たちのために用意された『マトリックス』に出てくるような人間用のポッドなのでしょうか? それともペンキが塗られたばかりの橋なのでしょうか? 頑丈に愛情をこめて作られた橋は、私たち全員を待ち望む健康的な思考の新時代へと運んでくれるのでしょうか?」
「スモッグが晴れ始めた時に、それもすべてが分かるのでしょう」
「みなさん、メリー・クリスマス。みなさんにとって楽しいクリスマスになりますように」
先日、ケイト・ブッシュは許可なくアーティストの作品をAIに使うことに反対する公開書簡に署名したことが明らかになっている。
書簡では次のように述べられている。「生成AIの学習にクリエイティヴな作品を許可なく使うことがそれらの作品を手掛けた人々の生活に対する重大かつ不当な脅威であり、許可されてはなりません」
現在のところ、この書簡には36000もの署名が集まっており、政府の介入がなければ「作品を手掛けた人々の生活を脅かす大きな不当な脅威」になり得る可能性があるとしている。
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