ザ・キュアーのロバート・スミスは最新作『ソングス・オブ・ア・ロスト・ワールド』が『ライヴ・フロム・ザ・ムーン』というタイトルになりそうだったことを明かしている。
ロバート・スミスはティム・バージェスによるリスニング・パーティーの特別編として出演したアブソルート・ラジオでインタヴューに応じている。ザ・キュアーは2008年発表の『4:13ドリーム』以来、16年ぶりとなる通算14作目のアルバム『ソングス・オブ・ア・ロスト・ワールド』を11月1日にリリースしている。
インタヴューの終盤、ロバート・スミスはアルバムのワーキング・タイトルが『ライヴ・フロム・ザ・ムーン』で、人類初の月面着陸から50周年を迎えたことがアルバムのレコーディングに影響を与えたと語っている。
「子どもの頃、夢中になった月面着陸から50周年だったんだ。サッカー選手になりたかったけど、それが無理なら宇宙飛行士になりたかった。『サッカーでダメだったら宇宙飛行士になろう』と思っていたんだ。世界とはそういうものだと思っていたんだ。間違ってないだろ?」
ロバート・スミスは月面着陸の日を振り返り、家族と屋外に立っていたことについて語っている。「信じられない思いで、庭に取り残されて一人空を見上げていたのを覚えている。テレビを観た時の白と黒の荒い粒子が月面着陸というものを体現していた」
「あれはものすごい出来事で、あらゆることへの楽観性、計り知れない可能性みたいなものを感じた。よく空を見上げて、『月に行くんだ』と思っていた。この一節を何度も形を変えて書いてきたんだけど、それはやりたいことを何でもやりたいという願望を表していた。『夢を追いかけろ』みたいなものだけど、リアルなものだったんだ」
ロバート・スミスは2019年にウェールズのロックフィールド・スタジオでレコーディングをしている時に月面着陸が成功した1969年を再現しようとしたと語っている。
「最近のテクノロジーはスタジオに持ち込めないようにしたんだ」とロバート・スミスは説明している。「1969年の物を集めたんだ。雑誌や新聞にオモチャ、ボードゲームとかね。アポロのボードゲームは知っているかな。面白いゲームなんだよ。特にウェールズのビールを数パイントがあるとね。1ヶ月にわたって『ソングス・オブ・ア・ロスト・ワールド』の空気感みたいなものを作っていたんだ。というのも、スタジオを出た時、ロックフィールドに作った世界は存在していないことに気づいた。自分が祝福していた世界はもう存在していないことに気づいたんだ」
「世界を貫いているものは、すべて変わらないと思っていたけど、そうではなかった。それは変な感覚だったよ。私たちの時間のスケールは本当に小さいからね。月面着陸以来、私は望遠鏡で数時間ただ宇宙を見つめているのが好きだった。全体を見渡すような感覚があるんだよね」
同じインタヴューでロバート・スミスは最新作『ソングス・オブ・ア・ロスト・ワールド』の姉妹作となるアルバムと違ったアプローチを採用した3枚目のアルバムについて語っている。
ロバート・スミスは新作について1枚のアルバムは完成していて、『ソングス・オブ・ア・ロスト・ワールド』の姉妹作としてリリースされると語っている。「準備しているアルバムがもう1枚あるんだ。姉妹作みたいなものなんだ」とロバート・スミスは述べ、違ったアプローチを採用した別のアルバムがあることを明かしている。「3枚目のアルバムはまったくもって違うものなんだ。思いつきでやってみた感じでね。深夜のスタジオみたいな音源になっている。でも、いい曲もあってね。全然違うものになっているんだよ」
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