Photo: Macall Polay / Searchlight Pictures

ボブ・ディランは自身に関する映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』についてソーシャル・メディアで言及している。

本作は「1960年代初頭、後世に大きな影響を与えたニューヨークの音楽シーンを舞台に、19歳だったミネソタ出身の一人の無名ミュージシャン、ボブ・ディランが、フォーク・シンガーとしてコンサートホールやチャートの寵児となり、彼の歌と神秘性が世界的なセンセーションを巻き起こしつつ、1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルでの画期的なエレクトリック・ロックンロール・パフォーマンスで頂点を極めるまでを描く」作品で、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』、『フォードvsフェラーリ』を手掛けたジェームズ・マンゴールドが監督を務めている。

「もうすぐ公開になる『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(なんてタイトルだろう)というタイトルの映画があるんだ」とボブ・ディランはツイートしている。「ティモシー・シャラメが主演を務めている。ティミーは優れた俳優で、僕だと完全に信じられるものになったと思っている。若い頃の僕、少し別の僕だよ」

ボブ・ディランは次のように続けている。「映画は2015年に刊行されたイライジャ・ウォルドの著作『ディラン・ゴーズ・エレクトリック!』を原作としている。60年代初頭の出来事からニューポートでの失態までを素敵に振り返ってくれている。映画を観た後、読んでみてくれ」

ティモシー・シャラメが主演を務める映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』は日本では2025年2月28日より公開されることが決定している。

監督のジェームズ・マンゴールド、俳優のティモシー・シャラメ、エドワード・ノートン、エル・ファニングらは米『ローリング・ストーン』誌で映画が出来上がっていた経緯について語っている。

ボブ・ディランはロサンゼルスでジェームズ・マンゴールドと何度かミーティングを行って、脚本を一行一行確認したという。「ジェームズ・マンゴールドはボブ・ディランの注釈があちこちに入った脚本を持っているんだ」とティモシー・シャラメは語っている。「それを貸してくれよと言っても、渡してくれることはないだろうね」

「ボブ・ディランは何をやろうとしているのか知りたがっていた」とジェームズ・マンゴールド監督は語っている。「この人はどういう人なのか? アホじゃないのか? 理解しているのか? 誰かと手を組むということになれば、当然の疑問だと思うよ」

ボブ・ディランはティモシー・シャラメとスーズ・ロトロを想定した架空の人物、シルヴィー・ルッソ役のエル・ファニングが言い合いになるシーンに台詞を付け加えたという。「『わざわざ戻ってこないでくれ』というようなものだった」とエル・ファニングは語っている。「実際にそういう言い合いがあったわけで、ボブ・ディランは何かを思い出したのかもしれない。もしくは言ったことで後悔していることがあったのかもしれない」

また、エル・ファニングはボブ・ディランがスーズ・ロトロの本名を使わないでほしいと思っていることを伝えられたと明かしている。ジェームズ・マンゴールド監督は当初受け入れられなかったという。「すごくプライベートな人物で、こういうことは望んでいなかったんだと思う」とエル・ファニングは説明している。「彼女はきっとボブ・ディランにとって特別で神聖な人だった」

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