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ザ・1975のマット・ヒーリーはコンピューターで音楽を制作することが現在のポップ・ミュージックに与えている影響について自身の見解を語っている。

マット・ヒーリーはジョシュア・シタレラのポッドキャスト『ドゥーム・スクロール』に出演して、90年代以前の音楽が当時の新しい技術といかに結びついていたかについて語っている。マット・ヒーリーはまた「フィジカルなテクノロジーが失われていくこと」によって音楽の変化がなくなってきていることについても触れている。

「90年代の音楽、例えばエイフェックス・ツインについて30年前は『これは音楽なんかじゃない。まったく共感できなくて唖然とする』なんて言われていた。今の音楽の場合、たとえレフトフィールドの作品であっても、30年前に持っていっても、それって90年代だけど、それでも理解できるもので、共感でき、あまり違いがないことに衝撃を受けるんじゃないかな」とマット・ヒーリーは語り、批評家のマーク・フィッシャーにも言及している。

マット・ヒーリーは音楽制作におけるクリエイティヴ面での停滞は商業化に関する「新自由主義」と「水平方向での進化のなさ」に起因するのではないかと続けている。

マット・ヒーリーは「スクウォットやレイヴといった文化的な創造性を生み出すことができる空間やアートへの資金援助がそういったものに侵食され始めた」として、それは「経済とも関係しているところがあるし、フィジカルなテクノロジーが失われていくこととも関係している」と語っている。

「すごく単純なことで、60年代はジミ・ヘンドリックスとディストーションのかかったギターだった。70年代はブライアン・イーノとシンセサイザーだった。80年代はフェアライトCMIとピーター・ガブリエルやスロッビング・グリッスルで、90年代はエイフェックス・ツインとDAWだった。基本的にはロジックとプロツールスだよね」

マット・ヒーリーは次のように続けている。「音楽において90年代中盤以降、DAWによってコンピューターで音楽が作れるようになって、フィジカルなテクノロジーはなくなってしまった。すべてはソフトウェアで、すべてはコード化されている。すべてはスクリーンで起きるんだ」

このポッドキャストでマット・ヒーリーは音楽の世界で近年も革命はあったが、それはクリエイティヴの分野ではなく、「流通の分野」だったとも述べている。「60年代や70年代は若いアーティストも世界を変えることに興味を持っていた。今はそんなことは喜ばれないよね」

2022年の『NME』のインタヴューでマット・ヒーリーはキャンセル・カルチャーへの思いとツイッターを止めたことについて自身の見解を語っている。

「思ったのは『いいかい? カルチャーの戦争について書くなら、これ以上その中にはいられない。一兵卒になるつもりはない』ということなんだ。実際、そうなり始めていたからね。左翼の旗印みたいな感じでさ。ナチスもいるから右翼ほどではないせよ、左翼にもうんざりさせられ始めたんだ」

ザ・1975はチャーリーXCXのリミックス・アルバム『ブラット・アンド・イッツ・コンプリートリー・ディファレント・バット・オールソー・スティル・ブラット』で“I Might Say Something Stupid”のリミックスに参加している。

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