Photo: Raphael Pour-Hashemi

ノエル・ギャラガーとハイ・フライング・バーズを8年間にわたって撮影してきたシャロン・レイサムは『NME』に対してノエル・ギャラガーとのツアーとリアム・ギャラガーとの和解について語っている。

かつてマンチェスター・シティのフォトグラファーも務めていたシャロン・レイサムはノエル・ギャラガーの未公開写真を展示した写真展「ア・ニュー・ワールド・ブレイジング」をロンドンのギブソン・ガレージで開催している。

写真展はノエル・ギャラガーのライヴ写真や至近距離で捉えた貴重な舞台裏写真を展示するもので、ギブソン・ガレージで今後6ヶ月間にわたって行われる。

「私が仕事をしてきた人はたくさんいるけど、彼はクールなマザーファッカーよね」とシャロン・レイサムは語っている。

「彼は仕事がしやすくて、愉快な人なの。ローン・スター・スタジオでPR用の撮影をした時のことを覚えているけど、『自分の頭にあるのはこういうアイディアなんだけど』って言われて、『照明よりも窓からの逆光を使いましょう』と答えたら、『ああ、そうしよう』と言ってくれた」

シャロン・レイサムは次のように続けている。「それで9枚の写真を撮ったら、『もういいだろう』と言って、止めてしまった。彼が『見てみよう』と言うから、ラップトップで見てみたら、『な、できただろ。別の人なら、照明をいじくるのに1日かかるのに、君は9枚でやってのけた。感謝するよ。また会おう』と言って出ていってしまった。文字通り、そこにいたのは15分だけだった」

最も思い出深い写真の一つはアリアナ・グランデのマンチェスター公演で22人が亡くなったテロ事件の数ヶ月後にマンチェスター・アリーナ公演で撮影したものだという。

「最も気に入っている写真の一つね」とシャロン・レイサムは振り返っている。「ノエルは隅に写っているけど、キーボーディストのジェレミー・ステイシーがいるところから背にして撮ったんだけど、アリーナ全体を捉えたのよ」

「『すごい』となった瞬間だった。ノエルは隅で演奏しているところが写っているけど、観客を捉えていて、美しい1枚になった。感情が湧き上がってくるところがある。帰ってから見てみたら、私の娘も写っていたのよ」

Photo: Sharon Latham

舞台裏での貴重な1枚としては2018年のアメリカ・ツアーで撮影された1枚をシャロン・レイサムは挙げている。

「アンコールの前だったんだけど、バンドが集まって、飲み物を飲んでいた。どんな冗談を誰が言ったかも知らないけど、1枚の写真として成立している」

「文字通り爆笑という感じで、ノエル・ギャラガーは頭をそらして大声で笑っていた。全員が笑っていて、バンドは仲が良くて、結束感がある。まさにそういう瞬間だった」

Photo: Sharon Latham

シャロン・レイサムはノエル・ギャラガーがソロ・アーティストとして初めてグラストンベリー・フェスティバルに出演した2022年のライヴも撮影している。

写真展のQ&Aセッションでシャロン・レイサムは次のように語っている。「あれは人生のハイライトだった。ステージに上る前のノエル・ギャラガーに『プレス用の写真がいるから、ステージ前に行くわ』と言ったら、『あそこは止めとけ。ピットからは撮るな。ステージにいてくれ。どこからでも撮れるだろ。ステージにいてもらって、ピラミッド・ステージの観客を撮ってほしいんだよ』と言われて、ステージの上を歩き回ったんだけど、現実とは思えなかったわ」

シャロン・レイサムは次のように続けている。「ドラマーのクリス・シャーロックの後ろにいたら、彼が私を見たから『なんてことなの』と思った。すごかったわ。テレビで観てても、ステージに立つまではあのスケールは理解できないと思う。人と旗と歓声で自分を小さく感じるの。すごかったわ」

シャロン・レイサムはオアシスの全盛期に1996年のメイン・ロード公演やネブワース公演も撮影している。

2025年の再結成公演に向けて和解したことを発表したリアム・ギャラガーとノエル・ギャラガーだが、シャロン・レイサムが最も楽しみにしているのは新しい世代に一緒にステージに立つ姿を観てもらえることだという。

「ハイ・フライング・バーズを撮影している時によく観客のことを見るんだけど、彼の歌を口ずさむ若者がたくさんいて、いつもはっとさせられるの」

「オアシスの曲をやると、みんな歌い返していて、私たちが観てきたものを別の世代に観てもらえるのが本当に嬉しい。それが一番楽しみにしていることね。もう一度一緒にステージに立つなんて、面白いことになるだろうから」

再結成公演を撮影するかどうかについてシャロン・レイサムは次のように語っている。「現段階では彼らを撮影するかどうかは分からない。話し合っていることもない」

「でも、どこかの時点でまたノエル・ギャラガーのことを撮影すると思う。それがなくなることはない。だって不文律だからね」

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