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タイラー・ザ・クリエイターはエミネムが2010年に発表したアルバム『リカヴァリー』を批判したことについて公の場で謝罪している。

マーヴェリック・カーターのYouTubeに出演したタイラー・ザ・クリエイターは『リカヴァリー』がリリースされた当初の発言について振り返っている。ドラッグを断ち切って2枚目となるアルバムには賛否両論が寄せられたが、タイラー・ザ・クリエイターは公の場で厳しく批判していた。

しかし、今回タイラー・ザ・クリエイターは気持ちが変わって、アルバムについての発言を後悔していることを明かしている。「2010年にエミネムは『リカヴァリー』というアルバムを出したんだけど、俺はエミネムの大ファンなんだ。でも、アルバムが出た時は嫌いだったんだよね」とタイラー・ザ・クリエイターは語っている。

「公の場で『あれは最低だ』なんて言った。好きじゃなかったんだけど、ドラマ『ペイン・キラー』を観て、ああいうことをツイートしたのは申し訳ないと思ったよ。彼の視点で考えれば、ドラッグを断ち切って、クリーンになって、そういうものを過去にしたのに、俺みたいな奴が『いや、あれは最低だ』なんて言うわけだからね」

タイラー・ザ・クリエイターは次のように続けている。「おそらく全面的に攻撃されているように感じただろうね。俺としては単に『あの音楽が気に入らない』というだけだったんだけど、エミネムとしては人生の違う場所にいたんだ。だから、攻撃されているように感じたと思う。自分の視点は狭いものだったから、今じゃ申し訳なく思うよ」

タイラー・ザ・クリエイターはエミネムへの感謝の念を述べ、知らぬ間にラップのやり方を教わっていたと語っている。「エミネムのことは大好きだよ。ラップのやり方を教えてくれていたんだ。エミネムの曲を聴いて、リズムに言葉を合わせていく方法だったり、ストーリーテリングだったりを学んだんだよ」

「数ヶ月前にドラマ『ペイン・キラー』を観たんだけど、そういう視点を持てるようになった。『リカヴァリー』のアルバムについて言ったことは申し訳なく思うよ。彼にとって大きなステップで、多くの意味を持っていたことが分かるからね。なのに、若いバカな俺は『『ザ・エミネム・ショウ』が好きなんだ。ああいう曲で踊りたい』なんて言っていた。でも、彼はもうそこにいなかったんだ。悪いことをしたと思う。会ったら、直接伝えたいね」

エミネムとタイラー・ザ・クリエイターは2010年以降、険悪な関係が続いていて、エミネムは2018年発表のアルバム『カミカゼ』に収録されている“Fall”で、タイラー・ザ・クリエイターについて「ファゴット」という言葉を使っており、それを後悔していることを明かしている。

「あの曲で彼にあの言葉を使ったことはちょっとやり過ぎだったかもしれないと思っているんだ」とエミネムは語っている。「彼を傷つけようとするあまり、他の多くの人を傷つけていることが分かったんだ。何度も振り返って、『違うんじゃないか』と思ったことの一つだね」

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