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ニッケルバックのベーシストであるマイク・クルーガーは初期に向けられてきたバンドへの嫌悪が「サイバー空間でのいじめのトレーニング」になったと語っている。

ニッケルバックは音楽ファンから声高に嫌悪感を口にされてきた格好の標的となってきた経緯がある。

フロントマンであるチャド・クルーガーの弟であるマイク・クルーガーは『NME』のインタヴューでも長年の扱いについて次のように振り返っている。「こうしたことから学ぶことになったのは『ヘイト』という言葉が使われるほど、それって誇張なんだ。だって、みんなはそんなに気にしちゃいないんだよ」

「もしもニッケルバックが最もムカつくというのなら、それって素敵な人生を送っているということだよ。誰からも殺されるわけでもなければ、死ぬほど飢えているわけでもない。僕らのバンドが憎いものとされているなら、おとぎ話で暮らしているようなものさ」

今回、マイク・クルーガーはこの話題を取り上げて、自分たちに向けられた辛辣な言葉は今は日々の生活で誰しも知るものの先駆けだったと語っている。

ポッドキャスト『ダウンビート』でマイク・クルーガーは次のように語っている。「サイバー空間でのいじめのトレーニングになったよね。オンラインで人をいじめるのは誰もが知るところとなって、僕らはソーシャル・メディアを使ったサイバー空間でのいじめの犠牲者第1号だったんだ。最低だけど、どうやって物事がうまくいくようになるかの練習になったんだ」

「音楽というのがすごくエモーショナルなものであることは知っている。分かるけど、好きなものよりも嫌いなものについて話したいというのは人間性における真の弱さを露呈しているよね。事実として人間らしさというのはネガティヴさに依存しているところがある」

「人間というのはネガティヴなものが好きで、人が傷つくのを見るのが好きなんだ。特に成功を収めて、うまくいっている人ほど、ひどい目に遭うのを見たいんだ。イギリス王室を見てみればいい。ガンにでもなったら、誰もがその話をしたがるだろう。誰かが殺されると、『大ニュースだ』ということになる。どうしちまったんだよ」

昨年、チャド・クルーガーはバンドに向けられる嫌悪の目も最近は「和らいできた」と語っている。「TikTokでたくさんのいいねが寄せられているからなのか、何なのか分からないけど、理由は何にせよ、牙が向けられることがなくなってね。最も嫌われる人物じゃなくなってよかったよ」

一方、シザは賛否が分かれるクリードとニッケルバックについて大好きなことを明かしている。「私が何を聴いていたと思う? クリード、ニッケルバック、そしてトレインの『ドロップス・オブ・ジュピター』よ。そういうものを聴いていたの」とシザが言うと、インタヴュアーは顔を手で覆ったとのことで、笑い声を上げている。「待って。何がクレイジーなの? 白人の人はクリードやニッケルバックを嫌いなの? なんで? 黒人は大好きよ。彼らはロックだし、ヤバいと思う」

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