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ロサンゼルスの伝説的なレコーディング・スタジオであるザ・レコード・プラントが55年に及ぶ営業に幕を下ろすことを発表している。

ザ・レコード・プラントではその歴史の中でフリートウッド・マックの『噂』、レディー・ガガの『アートポップ』、ビヨンセの『レモネード』といった名作がレコーディングされている。

ザ・レコード・プラントは「音楽レコーディングの産業に金銭がない」ことを理由に閉鎖されるとのことで、スタジオのエンジニアであるゲイリー・マイヤーバーグは『ロサンゼルス』誌に次のように語っている。「基本的にライヴのフライヤーみたいなものになっているんだ。ロサンゼルスのレコーディング業界に希望はそんなにないと思っている。スタジオで1日2000ドルを使うんだったら、ラップトップとサンプリングのライブラリーを購入して、AIにどんな曲を作りたいのかを言えば、できるはずだよ」

ギター・テクニシャンのジェシー・マッキンタフも「今は大きな空間の需要というのが多くないんだ」と続けている。「ロック・バンドは少なくなっているし、テイラー・スウィフトはクローゼット・サイズのヴォーカル・ブースでレコーディングできるからね」

ザ・レコード・プラントはゲイリー・ケレグレンとクリス・ストーンによって1972年にハリウッドのノース・シカモア・アヴェニューにオープンしている。

ザ・レコード・プラントは1987年に閉鎖されたニューヨーク、2008年に閉鎖されたサウサリートにも展開していた。

ザ・レコード・プラントはミュージシャン用のスイートルーム、温水プール、ウォーターベッド、ボンデージ用具、鏡張りの天井など、アーティストに快適な環境を提供するレコーディング・スタジオとして知られてきた。

初期の頃にはビル・ウィザースのためにスチームバスが、イーグルスのためにピンボールマシンが設置されたといった逸話でも知られている。

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