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ナイン・インチ・ネイルズは『ザ・ダウンワード・スパイラル』の30周年を記念したドクター・マーチンのブーツが発売されることが決定している。

このコラボレーションは先日予告されていたものの、今回正式発表されている。コレクションは2種類のブーツと1種類のシューズで構成され、『ザ・ダウンワード・スパイラル』のアートワークやナイン・インチ・ネイルズのライヴを使ったデザインが採用されている。

ナイン・インチ・ネイルズとドクター・マーチンによるコレクションは7月19日にドクター・マーチン公式オンライン・ショップと一部店舗で販売される。以下のサイトではメールアドレスの登録が受け付けられている。

https://www.drmartens.com/us/en/collaborations/nine-inch-nails

ブーツの1種類目は1460ブーツで、ラッセル・ミルズによる「Wound」のアートワークが使われたものとなっている。2種類目は1461のスリーアイ・シューズで、「Crystal Teeth」のイメージとさりげない光沢で『ザ・ダウンワード・スパイラル』を表現したものとなっている。3種類目は1490テンアイ・ブーツで、ナイン・インチ・ネイルズのライヴ写真を使ったものとなっている。

各モデルとも、それぞれコマンドトレッド、BENアウトソール、アイスコマンドアウトソールという独自のソールが採用されている。アルバムのアートワークがエンボス加工された特別仕様の1490ブーツは一部のファンにプレゼントされる。

2010年の『リヴォルヴァー』のインタヴューでラッセル・ミルズは、「Wound」と題されたアートワークは、2フィート四方の木製パネルに石膏、油絵、アクリル絵の具、錆びた金属、死んだ昆虫、ワックス、ニス、血(ミルズ自身のもの)、手術用の包帯で作ったもので、この作品の制作にはおよそ2週間かかったという。

「音楽と同じように物として力強く直感的だよね」とラッセル・ミルズは語っている。「こういう作品を作っていきたいし、ナイン・インチ・ネイルズのためなら、なおさらだよね。僕の作品はトレントのアイディアや音楽の視覚的な鏡みたいなものなんだよ」

「このコラボレーションは非常に納得のいくものです」とナイン・インチ・ネイルズのクリエイティヴ・ディレクターであるジョン・クロフォードは語っている。「私も含めて長年ナイン・インチ・ネイルズのコンサートでドクター・マーチンを履いている人と見てきましたし、ナイン・インチ・ネイルズとドクター・マーチンは革新性のために慣習や期待を拒絶することで知られており、ジャンルやスタイルを超越して、体験した人それぞれにユニークなものを与える独自の力があります。このコレクションを可能な限りナイン・インチ・ネイルズらしいものと感じてもらえるようにすることが常に目標でした」

デビュー・アルバム『プリティ・ヘイト・マシーン』の5年後にリリースされた『ザ・ダウンワード・スパイラル』はテクノ、アンビエント、メタルの要素を取り入れたことでサウンド面で大きな飛躍を遂げて、インダストリアル・ロック・ミュージックとして大きな影響を与えたアルバムの一つと見なされている。

1994年3月8日にリリースされた本作はダウンワード・スパイラルの始まりから自殺という限界点まで、ある人物の自滅を詳細に描いたコンセプト・アルバムとなっている。

先日、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーは『ザ・ダウンワード・スパイラル』をレーベルに手渡す時に謝罪した理由について語っている。

『GQ』誌のインタヴューでトレント・レズナーは『ザ・ダウンワード・スパイラル』に商業的な可能性があるとは見なしておらず、レーベルに渡す時に謝罪したことを明かしている。

「アルバムを一筋縄ではいかない作品だと思っていたんだ。『ザ・ダウンワード・スパイラル』は作らなければならないアルバムだったけど、『ファック・ユー。許してくれ。目にもの見せてやる』というのに対応するような作品じゃなかった。渡す時に『申し訳ない。私がやろうとしていたことをやらせるべきではなかった』と言ったのを覚えている」

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