プリンスの妹であるタイカ・ネルソンはプリンスと交わした最後の会話について語っている。
プリンスは2016年に享年57歳で亡くなっている。プリンスの死因についてはミネソタ州チャンハッセンにある6000平方メートルの邸宅、ペイズリー・パークでフェンタニルのオーヴァードーズによるものだったことが明らかになっている。
プリンスと唯一両親を同じとする兄妹であるタイカ・ネルソンは『スター・トリビューン』紙のインタヴューでプリンスと交わした最後の会話について詳しく語っている。
プリンスは2016年に「ピアノ&ア・マイクロフォン・ツアー」の一連の公演を病気を理由にキャンセルしている。最後のライヴは2016年2月14日に行われている。
翌日の朝、プリンスはプライベート・ジェットでミネソタ州へと戻ろうとしたが、意識不明となり、イリノイ州モリーンに緊急着陸している。彼はすぐさま病院に搬送されて、ドラッグのオーヴァードーズを防ぐためにナロキソンを投与されている。意識が戻ったプリンスは医師の指示を無視して退院している。
最後に会った時のことについてタイカ・ネルソンは緊急着陸して病院に搬送された2日後だったと語っている。
「彼にハグをしたがっている女性がいて、私は防衛本能がはたらいて、その女性は私よりも背が高かったから、ボディーガードが来てくれて、彼女を捕まえてくれたんです。プリンスは私を見て、『何をやっているの?』と言っていて、それで二人とも笑顔になりました」
タイカ・ネルソンはプリンスと父親の共通点に触れて、父親もピアノを弾き、歩き方も似ていて、同じユーモアのセンスがあったと説明している。しかし、プリンスは母親のように育てられたという。
タイカ・ネルソンはプリンスが病気であることに気づかなかったが、ハグをした時に体重が減っていると思ったと語っている。「何度か『本当に元気なの?』と言いましたが、彼はそのことについて私に言おうとしませんでした。それがつらかったです。彼は知っていたのでしょうが、彼が伝えようとしたのはそれだけだったのです」
タイカ・ネルソンは次のように続けている。「あまり詳しくは話したくありません。本を書く機会がなくなってしまいますから。私にもお金を稼がせてくれてもいいでしょ」
タイカ・ネルソンはプリンスとの最後のやりとりは亡くなる4日前だったと述べている。「彼は質問を交わし続けました。私はずっと腹が立ちました。『2秒以内で答えて』と思いました。彼は話題を変えては冗談を言って、そこでは二人とも笑うことになりました」
タイカ・ネルソンは次のように続けている。「彼は家族についてもっと情報を教えてくれないかと頼んできました。シャロンの電話番号を教えてほしいと。私は理由を尋ねませんでした。『送りたい写真があるんだ』と言っていましたが、何のための写真かは尋ねませんでした」
タイカ・ネルソンは6月8日にミネアポリスで最後の公演を行ってパフォーマーとしては引退する予定となっている。彼女は回想録の執筆も行っている。
プリンスについては映画『パープル・レイン』に登場するミネアポリスの家がAirbnbで宿泊に貸し出されることが報じられている。
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