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ジョン・レノンとジョージ・ハリスンが使った映画『ヘルプ! 4人はアイドル』にも登場するアコースティック・ギターがオークションが290万ポンド(約5億7000万円)で落札されている。

このギターはバイエルンのギター・メーカーであるフラマスが60年代初頭に製造した12弦のフーテナニーで、映画『ヘルプ! 4人はアイドル』にも登場して、ジョン・レノンが“You’ve Got To Hide Your Love Away”で使ったことで知られている。

このギターは“Help!”、“It’s Only Love”、“I’ve Just Seen A Face”のスタジオ音源でも使用されている。ジョン・レノンに加え、ジョージ・ハリスンも“Norwegian Wood”、“Rubber Soul”、“Girl”でこのギターを使用している。

持ち主はピーター&ゴードンのゴードン・ウォーラーからもらったとのことで、屋根裏にしまったまま、持っていたことを忘れてしまっていたという。ジュリアンズ・オークションのダレン・ジュリアンは鑑定のためにイギリスに足を運び、ゴミ箱に捨てられていたオリジナルのケースも発見したとのことで、ザ・ビートルズの専門家であるアンディ・バビアクとダニー・ベネットもこのギターが映画『ヘルプ! 4人はアイドル』に登場するギターであることを認めている。

ギターの落札予想額は60万ドル(約9000万円)から80万ドル(約1億2000万円)と見られていた。

オークションはニューヨークのハード・ロック・カフェで開催されており、電話による入札で落札されている。290万ポンド(約5億7000万円)という金額はザ・ビートルズ関連のギターの落札額は過去最高額になるという。

ジュリアンズ・オークションのデヴィッド・グッドマンは次のように述べている。「ジョン・レノンの行方が分からなくなっていたフーテナニーのギターで世界新記録を記録できたことを光栄に思いますし、興奮しています」

「このギターは音楽史の一部であるだけでなく、ジョン・レノンの不朽の功績のシンボルでもあります。本日の前代未聞の落札はザ・ビートルズの音楽とジョン・レノンへの畏敬の念と魅力が時代を超える証でもあります」

ザ・ビートルズについては1970年公開のドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』が修復されてディズニープラスで5月8日より配信されている。

映画『レット・イット・ビー』の未使用映像を使った2022年のドキュメンタリー『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』と同じように映画監督のピーター・ジャクソンが最先端のデジタル技術を駆使して、55年前のフィルム・リールの映像を鮮明な現代のクオリティに修復している。

プレス・リリースでピーター・ジャクソンは次のように述べている。「マイケル・リンゼイ=ホッグの映画『レット・イット・ビー』が修復されて、数十年間にわたって観られなかった末に、やっと再公開されることに興奮しています」

「『ゲット・バック』のためにマイケル・リンゼイ=ホッグの未公開映像に手を付けることができたのは本当に幸運でした。ずっと『レット・イット・ビー』には完全な『ゲット・バック』のストーリーが必要だと思っていたのです。全3編にわたってマイケル・リンゼイ=ホッグとザ・ビートルズが画期的で斬新なドキュメンタリーを撮影するのを見せることができました。『レット・イット・ビー』はそんなドキュメンタリーなのです。1970年に映画として公開されました。今はそれを一つの壮大なストーリーとして考えていて、50年を経て、ようやく完成しました」

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