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エミネムはニュー・アルバム『ザ・デス・オブ・スリム・シェイディ(クー・デ・グラス)』のリリースを控える中でデトロイトの新聞にスリム・シェイディの訃報記事を掲載している。

『デトロイト・フリー・プレス』紙に掲載された訃報記事の写真はソーシャル・メディアで話題となっており、記事の見出しは「Slim Shady Made Lasting Impressions(スリム・シェイディは忘れられない印象を残した)」というもので、小見出しには「Fans Will ‘Never Forget’ Controversial Rapper(物議を醸したラッパーをファンは忘れないだろう)」と記されている。訃報記事にはエミネムがホッケー・マスクとオーバーオールを着用した写真が使われている。

エミネムのアルター・エゴであるスリム・シェイディの訃報記事は「1990年代中盤から後半のアンダーグラウンドのラップ・シーン」に関する記述から始まっている。

「スリム・シェイディが初めてその名を知られるようになったのは1999年の精神が錯乱したようなシングル“My Name Is”でのデビューだった。同曲は目を惹くビデオと共に、この若いアーティストとそのリリックを幅広いオーディエンスに届けることになった」

「そうしたオーディエンスはすぐにこのミューズ/ラッパーの極端な暗さに触れることになり、何百万人もの音楽ファンをその虚無的な世界観を美化する道へと導くことになった」

「その結果、彼が使う道具だと思われたものが、恐ろしい突然の結末を迎えるしかない存在を定義する代名詞となった。その複雑で苦悩に満ちた存在は終わりを迎え、彼が残した功績はこのキャラクターが世界を去ったやり口ほど解明されてはいない。地球では見つけることのできなかった安らぎを、死後の世界で見つけられますように」

先日、エミネムは通算12作目となるニュー・アルバム『ザ・デス・オブ・スリム・シェイディ(クー・デ・グラス)』をリリースすることを発表している。

エミネムはソーシャル・メディアでトレイラー動画と共にアルバムのリリースを発表している。トレイラーはレポーターがエミネムのアルター・エゴであるスリム・シェイディの死について報じるものとなっていて、調査に乗り出している。

「しばしば批判も受け、舌を噛みそうになる複雑なライムを通してスリム・シェイディとして知られるブロンドのアンチ・ヒーローは敵に事欠くことはありませんでした」とレポーターは語っている。映像は50セントとのインタヴューに移り変わり、50セントは次のように語っている。「彼は友人ではない。あいつはサイコパスだ」

レポーターは次のように続けている。「無礼なリリックと物議を醸すおふざけが最終的に彼を破滅に導いたのかもしれません。スリム・シェイディが殺害されるに至った出来事を再現してみるので、ぜひ一緒に体験してみてください」トレイラーの最後でエミネムはモザイクが外れる形で映像に登場しており、「スリム・シェイディについては時間の問題だと分かっていた」と語っている。

アルバムについてはドクター・ドレーが何曲かのプロデュースを手掛けていることしか明らかになっていない。先日、ドクター・ドレーはエミネムが新作に取り組んでおり、自身も何曲かプロデュースしていることを明かしていた。

「エミネムは自分のアルバムに取り組んでいるんだ。今年リリースされるよ。彼とは話をしたんだけど、この番組で私が発表してしまっても大丈夫だと言ってくれたんだ。だから、彼はアルバムを出す。私も参加しているけど、最高なんだよ」

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