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2024年のユーロヴィジョン・ソング・コンテストはスイス代表のネモが“The Code”のパフォーマンスで優勝している。

ユーロヴィジョン・ソング・コンテストでスイス代表が優勝するのは1988年にセリーヌ・ディオンが“Ne partez pas sans moi”で優勝して以来となっている。ネモはユーロヴィジョン・ソング・コンテストで優勝した初のノンバイナリーのアーティストともなっている。

“The Code”はポップ、ラップ、ドラムンベース、さらにはオペラの要素を取り入れた楽曲で、ネモはいかにして自分がノンバイナリーであることを発見したかを歌っている。演出はシンプルながら効果的なもので、シンガーは回転すプレートの上でパフォーマンスしながらも印象的な高音を披露している。

ネモは優勝スピーチで次のように述べている。「このコンテストがその約束通りに、世界のすべての人の平和と尊厳を支持するものであり続けることを願っています」

ネモはコンテストのトレードマークとなっているクリスタル・マイク・トロフィーを壊してしまったようで、後の記者会見でそれを認めている。

「放送コードも破ったし、トロフィーも壊してしまった。おそらくトロフィーは直るだろうけど、ユーロヴィジョンも時には修正が必要なんだろうね」

クロアチア代表のベイビー・ラザーニャによる“Rim Tim Tagi Dim”が準優勝となっており、ウクライナ代表のアリョーナ・アリョーナ&ジェリー・ハイルによる“Teresa & Maria”が3位に入っている。トップ5にはフランス代表のスリマンによる“Mon Amour”、イスラエル代表のエデン・ゴランによる“Hurricane”もランクインしている。

アイルランド代表のバンビー・サグによる“Doomsday Blue”は過去最高となる6位で、UK代表のオリー・アレキサンダーは18位と振るわなかった。

今年のユーロヴィジョン・ソング・コンテストはイスラエルがガザ情勢が続いているにもかかわらず出場を許可されたことに関して批判の声も寄せられており、ボイコットする動きも広がっていた。

イスラエルのエントリー曲は当初“October Rain”という曲だったが、昨年10月7日にあったハマスによる襲撃の犠牲者に言及していると見られる歌詞があり、政治的中立性に関する規則に抵触したためにパフォーマンスが禁止された。そのため、歌詞も変更され、曲名も“Hurricane”に変更されている。

オランダ代表のヨースト・クラインが制作クルーの女性に暴言を吐いたとして失格となったことも物議を醸している。決勝前に出場者が失格となったのはユーロヴィジョン・ソング・コンテスト史上初めてとなっている。

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