MC5のドラマーだったデニス・トンプソンが亡くなった。享年75歳だった。
『デトロイト・フリー・プレス』紙によれば、デニス・トンプソンは現地時間5月9日に4月にあった心臓発作で入院していたメディロッジ・オブ・テイラーで亡くなったという。
デニス・トンプソンはMC5のオリジナル・ラインナップで最後まで存命のメンバーだった。今年2月、結成メンバーであるギタリストのウェイン・クレイマーは膵臓ガンで亡くなっており、MC5の元マネージャーであるジョン・シンクレアも先月亡くなっている。
今年4月、MC5は今年の式典でロックの殿堂入りを果たすことが発表されている。MC5のヴォーカリストであるロブ・タイナーの妻であるベッキー・タイナーは殿堂入りについてのデニス・トンプソンの感想は「時間がかかったな」というものだったと『デトロイト・フリー・プレス』紙に語っている。
MC5は1965年に結成されて、1972年に解散している。キャリアの中で1970年にはジョン・ランドウのプロデュースによる『バック・イン・ザ・USA』、翌年に『ハイ・タイム』という2枚のスタジオ・アルバムをリリースしている。
「いいバンドだと思っていたし、我道を行っていた。バンドのみんなはリハーサルをするのが好きだったんだ。誰もが演奏することが好きだったんだよ」とデニス・トンプソンは『デトロイト・フリー・プレス』紙に振り返っている。「自分たちのやっていることが気に入っていた……大学に行けなかったら工場に直行というシステムから抜け出す最高の方法だった」
訃報を受けてロックの殿堂は次のようにツイートしている。「デニス・トンプソンはMC5におけるアグレッシヴなドラムによってマシンガンというニックネームで呼ばれていました。パンクとヘヴィ・メタルの先駆者であったMC5はその遠慮のないドライヴするロックンロールと反体制的なメッセージであらゆる傍観者を政治化しました」
(3/3) Thompson’s fast, hard-hitting drumming appeared on the MC5’s groundbreaking 1969 LP Kick Out the Jams and on both of the group’s 1970s studio albums, Back in the USA and High Time. Thompson was the last surviving member of the classic lineup.
— Rock Hall (@rockhall) May 10, 2024
「エルヴィン・ジョーンズやキース・ムーンから影響を受けたデニス・トンプソンによる速く激しいドラムは1969年発表の『キック・アウト・ザ・ジャムズ』、1970年発表の『バック・イン・ザ・USA』、1971年発表の『ハイ・タイム』といった画期的な作品に収録されています。デニス・トンプソンはクラシック・ラインナップで最後まで存命のメンバーでした」
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