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ビリー・アイリッシュ、ザ・キュアーのロバート・スミス、スティーヴィー・ワンダー、ニッキー・ミナージュらは音楽における人工知能の「略奪的」利用を警告する公開書簡に署名している。

現地時間4月2日、非営利団体のアーティスト・ライツ・アライアンスは音楽界におけるAIの台頭を受けて「音楽の価値を下げることをやめよう」と題した公開書簡を発表しており、音楽業界の著名人200人以上が署名している。

公開書簡の中でアーティスト・ライツ・アライアンスは開発者、テクノロジー企業、プラットフォームやデジタル音楽サービスに対して「ソングライターやアーティストの人としての芸術性を損なったり、それに取って代わったりするようなAI音楽生成技術、コンテンツ、ツールを開発・展開しないこと、あるいは私たちの作品に対する公正な報酬を否定しないことを誓約する」ことを求めている。

公開書簡は次のように続けられている。「間違いを犯さないで下さい。責任ある形で使用されれば、AIは人間の創造性を向上させ、世界中の音楽ファンにとって新しくエキサイティングな体験を開発し、成長させることができる大きな可能性を秘めていると信じています」

「残念ながら、プラットフォームや開発者の中には創造性を妨害し、アーティスト、ソングライター、ミュージシャン、権利者を貶めるためにAIを使用している人たちもいます。無責任に使用された場合、AIは私たちのプライバシー、アイデンティティ、音楽、そして生活を守る能力に甚大な脅威をもたらします」

「最大かつ最も強力な企業の中には許可なくAIモデルを訓練するために私たちの作品を使用している人たちもいます。こうした試みは人間のアーティストの仕事を大量のAIが作成した“音”や“画像”に置き換えることを直接の目的としており、アーティストに支払われる印税の器を実質的に希釈するものです。生活費を稼ぐのに精一杯の多くの現役ミュージシャン、アーティスト、ソングライターにとって、これは壊滅的なことです」

「歯止めがかからなければ、AIは最低水準への競争を引き起こし、我々の作品の価値を低下させ、それに対する正当な補償を受けられなくします。人間の創造性に対するこの挑戦は止めなければなりません。プロのアーティストの声や肖像を盗み、クリエイターの権利を侵害し、音楽のエコシステムを破壊するAIの略奪的な利用から守らなければなりません」

この公開書簡にはケイティ・ペリー、サム・スミス、キム・ペトラス、R.E.M.、ジョン・ボン・ジョヴィ、マムフォード・アンド・サンズ、イマジン・ドラゴンズ、デイヴィッド、ジョン・バティステ、フィニアス、フレッチャー、パール・ジャム、J. バルヴィン、ジョナス・ブラザーズ、ノア・カーン、ノラ・ジョーンズ、ヤード・アクト、ザ・ラスト・ディナー・パーティー、ゼイン・マリク、スモーキー・ロビンソン、シェリル・クロウ、シグリッド、ボブ・マーリーやフランク・シナトラの遺産管理団体、BTSのHYBEも署名している。

AIの影響力の増加はエンタテインメント業界における大きな論点となっていて、先月、テネシー州でAIによるディープフェイクからミュージシャンを保護するための新しい法律が通過している。これは今年1月にテイラー・スウィフトの生々しいAI画像がソーシャル・メディア上で広く出回った後、米国の政治家がAI技術の進歩に追いつくための法整備の必要性を主張したことに端を発していた。

先日、バッド・バニーはAIが生成したジャスティン・ビーバーとのコラボレーションが拡散されて、不満を表明していた。ABBAのビヨルン・ウルヴァースはAIについて「新たな非常に深刻で存在論的な挑戦」だとして、「クリエイターとクリエイティヴ業界にとって世界を根本的に変える」と述べている。

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